【4】登校を強要されなかった不登校児の気持ち
軽すぎる文面でお送りしている不登校体験談4話目になります。
さて小学校1年の終わり、晴れて不登校が始まりましたというところですが、私の不登校のはじまり、よくある体験ともしかしたら違ったかもと思うことが、ひとつあります。私ね、不登校をした当初から、周りの誰にも学校へ行くことを強要されなかったんですね。
子どもの不登校というと親とのいろいろなドラマ、それこそときに壮絶、えええ濃厚すぎるよこれからどうなるのという家族ドラマが繰り広げられることもあるかと思うのですが、私の場合は、いたって平和という感じでした。
母は前述のとおり(2話参照)自分が元不登校ということから「行きなさい」も「行ったほうがいいよ」も言わなかったし。(母のほうは50年前の不登校ということでそれこそ壮絶濃厚なドラマを経験しているので…)
先生も、あまり無理に学校に来させようとはしない先生だったし。
また父も、妻が元不登校ということもあるかもですが、母から「娘(私)が不登校になった」という話を聞いた後も、いつも通り接してくれてたんですね。土日とかふつうに公園とか遊びにつれてってもらった。
というわけで母も父もあまり変わらず、私がずっと家にいること以外は、いつも通りの日常でした。全然いつも通りじゃないのに人がいつも通りだと「いつも通り」な気がする不思議。
さてみなさん、学校行くことを強要されなかった子どもはどういう気持ちでいるのか、どうなるのか。気になるところかと思いますので、いきなりですが質問と回答形式で行ってみましょう。いえーい!
Q1. はーい先生!学校に行ったほうがいいよと誰にも言われなかったら、ずっと学校へ行かなくなるんじゃないですか?
A. 子どもによります。学校に行けと言われなかろうが行くときは行くし行かないときは行きませぬ。このシリーズのエピソード・ゼロ(かっこよくて言ってみたかった)を読むとわかりますが、著者はその後再登校もしていますぜ。
Q2. 学校に行かなくなって大きく変わったことは?
A. あんまり「学校行っていた時の自分」をイメージできなくなりました。いったん「学校行かない」をやると、「行く」ってことが急に遠くはなるんですねえ。学校行っていた時の自分が遠い思い出のように感じられてきます。
ほんとにおもしろいもので、学校に行ってないことも家にいることも「日常」になってくると慣れるんですね。なので、いろいろ変わっちゃいるけど本人の気持ちとしては「ふつう」です。だってー。わたしー。ふつうのおんなのこだしー。(と言うと誰かにツッコミ入れられる気はする。誰だ。宇宙人と自称していたのは。)
Q3. 親から学校に行けと言われなかったら毎日のほほんと遊んでそうですね?
A. ねぇ。。のほほんと遊んでてもよかったのにねぇ。。
Q4. 学校に行ってないことについてどう思っていましたか?
A. これはずる休みと違うのかな、ずる休みだったらどうしよう、とか考えたことはありました(不登校児あるあるな気がする!)
そもそも学校、という「一日のほとんどを埋める毎日の大イベント」がないと、暇なんですよ。ある意味、自分と向き合うしかない瞬間がありましたね。
自分で言うのもだけどけっこう哲学的な小学生だったので「なぜ学校に行くのか」にはじまり人生やら社会やら自分のことやらあれこれと考えていた気がします。・・・ああやばい、これだとひねくれた小学生を連想させてしまう。
一見まじめだけど素直でキュートな女の子だったよ!(*‘∀‘)
(この流れで言うと嘘っぽいじゃないかあああ泣)
Q5. 「親からちゃんと学校へ行ったほうがいいと言ってほしかった」と思ったことはありますか?
A. 私はなーい。
あら、とても平和な不登校生活に思えますね。でもほら、なんだかんだいって小学1年生の日常生活でしかないわけだから。それこそ学校普通に行ってたら、教室で先生の話聞いて、帰って友達と遊んで、ご飯食べてもう夜~早く寝なさーいで終わるわけだから。
・・・でもそれでいうと私のほうはやたら心の中ややこしかったですね。小1なのに。おおきな波はないけど、心の中はちいさなさざ波が寄せては返して・・・という感じですかね。哲学小学生だからか。仕方ないか。
たかが「学校行かない」されど「学校行かない」。
「不登校」って、ある意味学校とは全然違った世界が広がっているんですよ。学校や先生とのかかわりも、友達とのかかわりも、勉強も、学校行ってたころとは変わって見えるんです。
それはほら、ハリーポッターが魔法の世界を知った後、魔法界にいるのがふつうになって、今まで自分がいた世界を「マグル(非魔法界の人間)の世界」って感じるようなものです。
私が見ていた「別世界」をチラ見せするような気持ちで今後もお送りしますよ。
続きます。更新予定なのでフォローもよろしく!
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