近頃、埋もれているかも?な技法その2:「ハンマリング(hammering)」
年末年始の休みを利用して、久しぶりに書いています。書きたい内容はいろいろ溜まっているのですが、日々に追われてしまい…..。
定期的に書き続けている方々はすごいです!
私は気まぐれな投稿ですが、今年もどうぞよろしくお願いいたします。
デコレーション方法が多彩なキャンドル…埋もれている技法があるかも?
さて、私は、現在の主流となっている華やかなハンドメイドキャンドルよりも、(何しろ始めたのが30年以上前ですので‥‥汗)ひと昔前の~オシャレに言うなら”クラシックな”??~キャンドルを製作していると思います。
自分的にアップデートした部分もあるとは思いますが、やはりどちらかというと”クラシック”な方を得意としています。
「古い」と言ってしまうこともできますが、キャンドルは歴史が長いので、現代のキャンドルスクール等では取り入れられない技法の中に、とても面白いものもまだまだあります。
そんな、昔からあるけれど、今はちょっと埋もれているかも?なキャンドルやその技法を、私が勝手にセレクトし、ご紹介するシリーズ。
前回は「サンドモールド」をご紹介しましたが、今回は「ハンマリング」です。
*こんな技法があるということをご紹介しているだけですので、詳細な作り方などは書いていません*
キャンドルをハンマーで打つ!ただそれだけ。
と言われても、??だと思います。
でも、実際やることはそれだけです。
キャンドルが粉々に割れて砕け散っている様子が目に浮かぶかもしれませんが、大丈夫です。ワックスは物質としては柔らかい物ですので、ハンマーで打った位では砕けません(もちろん、うまくやらないとヒビが入ってしまうことはあり得ます)。
注意点あり
ただ、ここに大きなポイントがあります。↓↓↓
この技法は、主に「型に、溶けたワックスを1度で流し込んで固めただけの、シンプルな形のモールドキャンドル」にしか使えません。
キューブやチャンク、植物などを入れて固めたり、色を縞に重ねたレイヤーなどのモールドキャンドルには×です。
また、強度が弱い「細いキャンドル/小さいキャンドル」や、「円錐など先が細くなっているキャンドル」「細かい凹凸がある繊細なモールドキャンドル」にも向きません。もちろん、ご自分で製作する場合、ワックスの配合にも注意が必要です。
何故かといいますと、ハンマーで打つと、ハンマーが当たった点から衝撃が外向きに放射状に広がります。例えば、チャンク等が入っているとその部分は周囲のワックスと分離していますから、ヒビが入っているような状態です。そこに衝撃が加われば、ワックスが柔らかい物質だとしても、割れてしまいます。
というわけで、本当にシンプルな、1色の「角柱形」「円筒形」「球体」などの形のキャンドルに使えるデコレーション方法です。
*ここで、お手元のキャンドルをハンマーで叩いてみたくなる方がおられるかもしれませんが、模様をつけるには少々コツや方法があります。
ここでは詳細なやり方まではご紹介していません。
もしお試しになって、キャンドルが破損したり、筋肉痛になった、指をハンマーで打ってしまった、等のトラブルがあった場合でも、当方は責任を負いません。ご了承ください*
キャンドルにはキズがつきやすい
キャンドルを落としたり、何かにぶつけてしまったことはありますか?
そうすると、ちょうどぶつかった部分が白くなってキズになったり凹んだりしてしまいます。
ハンマーを使う方法は、そのような、キャンドルをぶつけて付いてしまった白い跡や、古いキャンドルに付いたキズや凹みなどを隠してリメイクするためにも、よく使われるそうです。
キズの部分を更に叩いて、逆に模様にして生まれ変わらせるというアイディアですね。
まるでクレーター?のような面白い効果
写真は、私がこの方法で付けた模様です(市販のキャンドルを使用)。
あまり上手くできてはいないのですが、どんな風になるのかはお分かりいただけるかと思います。
打つ時の力加減や、模様の配置でも印象が変わりますし、彫刻の技法と組み合わせてみたり等でも面白そうです。
葡萄をイメージして付けてみた模様がこちら↑↑↑。
ちょっと失敗してしまいましたが、ブドウのように見えるでしょうか?
今回は、「ハンマリング(hammering)」という方法についてご紹介しました。ご存知の方もいらっしゃったと思いますが、昔の本をじっくり調べたり、自分の作品レシピを見直したりすると、新たな発見があることは多いです。
”温故知新”という言葉もあります。また機会を見つけて、自分なりに勉強・研究を続け、埋もれていそうな技法があればご紹介したいと思います。
( 2022年1月1日 )
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