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翠と蚯蚓 |詩集

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「翠と蚯蚓」 中身は在学中から社会人2年目の間につくったものです。 どうか、よろしくお願いします。
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#超短編小説

花と瘡蓋

僕という現象は
ある種の有機化合物とひらひらと飛び交う花粉の
ひとつの赤い火花であります
(透明に邂逅した本質の副産物)

 zakzak zakzak zakzak zakzak…。

 穴を掘り生活する炭鉱作業員は、自身の内にempty arkを探す。いつ己の身に災難が降りかかるやも知れず、いや知っていても恐れず、只々empty arkを探している。

 私の心は無機的且つ関数のようである。何かが起これば何かが一つ出てくる。余白が存在しない。因果で結ばれた関係性を心地よいと感じていた。

 炭鉱作業員は只々、探して

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