インプレセミナー②
こんにちは、あかっぱです(^^♪
前回は、「面白い話」には「想いや感情がある」という話をさせてもらいました。
では、今回はその「面白い」とはなんなのか、についてお話していきたいと思います。
「面白い」の語源
「面白い」の語源を皆さんは知っていますか?
「おも(顔)」が「しろい(白い)」が語源、という説があります。
これは、古くは日本書紀に遡り、太陽の神天照大御神が弟のスナノウノミコトが悪行ばかりすることに心を痛め、天の岩戸に隠れてしまったといいます。
しかし、太陽がなくなり困ったほかの神々が、その岩戸の前で神楽や舞をします。するとあまりにも楽しそうな様子をみて、天照大神が顔を出し、世界に再び光が戻ります。
その時、今まで暗闇だった神々の顔が天照大神が出てきたことで白く照らされたことから「おもしろい」という言葉ができた、と言われています。
つまり、面白いとは
この話から、「面白い」とは、なにも「ガハハハッ」と腹を抱えて笑うことだけが「面白い」ではない、ということです。
相手の顔がふっと明るくなる、そんな状態が「面白い」なのです。
もちろん、その一つとして「笑い」が「面白い」の一つです。ですが、それだけでなく、このような3つが「面白い」にはあります。
① 笑い
② ためになる(興味深い)
③ 感動する(深い)
私自身、「面白い話をしたい」と思うと、すべらない話をできる芸人さんのように笑いをとれることばかりを考えていましたが、なにも「笑ってもらう」だけでなくても「あー、なんかこの話はためになったな」「あー、いい話だった」と思ってもらえればそれは「面白い話」なんです。
「面白い話」にするためには
では、人は何を「面白い」と感じるのか?
そこには4つの要素があると考えます。
① 想いや感情
② 具体と抽象
③ 緊張と緩和(ギャップ)
④ ストーリー
これらは全部詳細にまとめると時間がかかってしまいますが、大雑把に言えば
① 想いや感情
これは前回まとめたものですので割愛させてもらいます。
② 具体と抽象
例えば、夏休みの日記を書くときに「朝起きて、歯を磨いて、朝ご飯を食べて・・・」とやった事実(具体)の羅列だけでは、つまらないですよね。
でも、そこに「そういう生活をするなかで、平和な毎日が過ごせるありがたみを感じた」(抽象)という話があれば、ちょっといい話(ためになる話)になりませんか?
これは言い換えれば、具体が「フリ(エピソード)」で、抽象が「オチ」とも言い換えられるかもしれません。
③ 緊張と緩和
これは以前、別の記事で書いたのでそちらをご覧ください。
④ ストーリー
ここについて、もう少し詳しく書いてみたいと思います。
「面白い」ストーリー
突然ですが、皆さんは「下町ロケット」というドラマを知っていますか?
池井戸潤さん原作で、ドラマ化された作品で、私が大好きなドラマです。
下町ロケットのストーリーをまとめることは難しすぎるのですが、本当に本当にざっくりまとめるとこんなストーリーです。(これも一部ですが。)
下町の製作所の社長の佃航平。その佃製作所が廃業の危機に陥る。しかし、昔特許を取得した技術でロケット事業にかかわることになり、ロケットの部品を提供しようと考える。もちろん、そこには大きな障害が待ち構えるがそれらを乗り越えて、苦心したロケットが打ちあがる。
と。(こんな端折りすぎたらファンの方には怒られるが)
しかし、この下町ロケットは、ストーリーとしてとても人を惹きつける。なぜかというと、そこには人を惹きつける「構造」があるからだ。
その「構造」とは
① 現状
② 理想
③ 問題
④ 課題
⑤ 解決
の5つのステップだ。
具体的に見ていこう。
① 現状
佃製作所が廃業の危機に陥る。
② 理想
ロケット開発(特許提供)の話が舞い込む。
③ 問題
従業員の反発、テストでの失敗が佃の夢であるロケット開発の道を阻む。
④ 課題
従業員との話し合いや必死の思いでテスト失敗の原因を追究したりすることで乗り越える。
⑤ 解決
問題を解決し、無事ロケットが飛ぶ。
これも、「感動」という意味での「面白い話」だ。
もちろん、その中で人間ドラマや、ほかにもたくさんの困難があり、それを乗り越える姿に惹かれる部分がたくさんある。しかし、ドラマ、映画、話で人を惹きつける一つの「構造」であることも事実だ。
この5つのステップはいろいろなところで。
この5つのステップはいろいろな場面で使える。
例えば、営業の世界では「SPIN話法」が大事とされているようだ。
「SPIN話法」とは
S:Situation(状況)
P:Problem(問題)
I:Implication(示唆)
N:Need-payoff(解決)
の頭文字で、詳細は割愛するが「状況」には「現状」と「理想」が含まれ、まさに先ほどの「5つのステップ」と同様の流れになる。
また、コーチングの基本的な型として「GROWモデル」と言うのがあります。
「GROWモデル」とは
G:Goal(ゴール)
R:Reality(現状)
O:Options(選択肢)
W:Will(意思決定)
と言われ、「具体的にどんな姿になりたいか聞き(Goal)、今すでにできていることを聞き(Reality)、ギャップを埋めるためにはどんなやり方があるか考えさせ(Options)、どのやり方を選択するか意思決定させる(Will)」というものだ。
ここでも、「現状」「理想」とそのギャップ(「問題」)と、その解決の方法(「課題」)と、具体的な解決策が必要になってくる。
さて、それぞれの詳細はいいとして、何が言いたいかと言うと
営業でも
コーチングでも
なんなら雑談や恋愛相談でもなんでも構造は同じ
ということ。
この「構造」を知っているかどうかで、「たまたま面白い話ができた」のレベルから「意識して面白い話ができる」のレベルになれるのだ。
まとめ
「面白い話」とは、
なにも「笑い」だけではなく、
「ためになるなー」「感動したなー」という話も「面白い話」で、
そのためには、「現状」「理想」「問題」「課題」「解決」
のステップが一つの有効な「構造」ですよ~
ということで、今回の話を終わりにしたいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。