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ファシリテーションセミナー③
こんにちは、あかっぱです(^^♪
今回は前回に引き続き、「ファシリテーション」の極意をまとめていきたいと思います。
前回は、よいファシリの構造として
「起」「転」「結」をつくる
ことを紹介しました。
これを「ベルマークの理論」と呼びましょう。
それに対し、今回まとめる極意はその名も「スカウター」
ピンときた、あなた、そうです、ドラゴンボールで出てくる、相手の戦闘能力などが瞬時に見えてしまう、あれです!
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スカウターをファシリテーションで使うとはどういうことでしょうか?
スカウターを使う目的は
上の記事で、「1:n(多)」の場を盛り上げるには3つの要素が必要だと述べました。
それが
「ファシリ」「プログラム」
そして「メンバー」です。
特に、ファシリをして場を盛り上げるためには「メンバー」が重要です。
例えるなら、
すべらない話に出ているような芸人さんばかりの場なら、自然とそれぞれの人が面白い話をして、場を温かくしてくれるかもしれません。
(その場に居合わせたことがないのでイメージでしかないですが・・・)
しかし、無口な子ばかり集まったクラス会では、そのまま何もしないで盛り上がる、ということはない、そんなイメージでしょうか。
そんな大事な「メンバー」
そんな「メンバー」の特徴を捉えるもの、それが「スカウター」なのです。
つまり、「今回の場にいる人はどんな人なのか」を観察し、把握することが、ファシリでは重要なのです。
スカウター その中身とは・・・
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では、具体的には、参加者の何を観察し、把握すればよいのでしょうか?
ズバリ、以下の10の項目です。
① 属性
② 資産・資源
③ 参加者同士の関係
④ レベル
⑤ 性格・性質
⑥ 思考パターン・行動パターン
⑦ 参加意識
⑧ 人間関係
⑨ 心理状況
⑩ きっかけ・思い・ビジョン・志・価値観
それぞれ見ていきましょう。
① 属性
:住まい、年齢、出身地、家族構成、学歴、職業
これは自己紹介などでよく話す内容ですよね(^_-)-☆
② 資産・資源
:能力、経歴、資格、人脈、スポーツ
その人がどんな能力(得意としていることは何か)、どんなコミュニティーに所属し、どんな人と普段かかわっているのか
③ 参加者同士の関係
:参加者同士は初対面なのか、それとも多少知っているのか、それとも内輪ネタが話せるような関係なのか
参加者同士の関係の程度によって、ファシリの仕方は変わりますよね。
初対面なのに自己紹介や挨拶もなかったらと思うとぞっとします・・・
④ 思考・行動のレベル
ここから徐々にその人の内面に迫っていきます。
:知識が広い/狭い 深い/浅い
理解が速い/ゆっくり
吸収力がよい/悪い
学んだだけで満足する/すぐ実践しようとする
理解していることをアウトプットできる/できない
考えが深い/浅い
⑤ 性格・性質
:静か/和やか 元気/大人しい 楽天的/厭世的 *えんせいてき:「人生に絶望し、世をはかなむ傾向にあるさま。」(コトバンクより)
外交的/内向的 積極的/消極的 責任感ある/ない
計画性ある/ない 協調性ある/ない 負けず嫌い/争いごと嫌い
協調性がある/ない 向上心が強い/弱い 謙虚/横柄 神経質/おおらか
まめ/大雑把 一貫性ある/ない 理想主義/現実主義
しっかりしている/だらしがない 継続できる/できない
真面目/不真面目 表裏ない/ある 温厚/冷酷
⑥ 思考パターン・行動パターン
:プラス思考/マイナス思考 とにかくやってみる/頭で考えてから動く
用心深い 逃げる傾向ある ムキになりやすい
しゃべりたがり 詰めが甘い 文句や愚痴を言う
弱音を吐く やたらと褒める マウントしてくる
きちきちとしている
⑦ 参加意識
:自ら参加したのか/流されて参加したのか/ノリで参加したのか/強引に引っ張られて参加したのか/熱意に負けて参加したのか/断れなくて参加したのか/義理で参加したのか
参加の目的はなにか(自分の問題を解決したい、ノウハウを集めたい、知的好奇心を満たしたい、友達を作りたい)
会(場)の目的を知っているか
⑧ 人間関係
:家族との関係は良好か、彼氏・彼女との関係、結婚歴、職場の人間関係
⑨ 心理状況
:どんな心理状態か(エネルギーが高い・低い、仕事がうまくいっている・いっていない、家族とうまくやれている・やれていない)
⑩ きっかけ・思い・ビジョン・志・価値観
:紹介されたとしたら、どんなきっかけで、紹介者はどんな人で、熱意はどうだったのか
ふー、ここまで書くだけで疲れました。
まして、これを全部覚えるなんて、僕からしたら今から「逆立ちで町内一周してきてください」というくらいに厳しいです。
(ルフィーや孫悟空のような漫画の主人公でもなければ)
でも、大事なのは「覚えること」ではありません。
「参加者を観察し、把握すること」
です。
つまり、いきなり全部使えるようになる必要はありません。
しかし、「観察するときの観点」は多くて越したことはありません。
特に、新人さん(初めて参加する人)がいるときにはなおさらです。
新人さんを盛り上げる
これも大事なファシリの役目です。
いつスカウターを使えばよいのか?
これまたズバリ「アイスブレイク」(自己紹介)の場面です。
アイスブレイクは、単に場を盛り上げ、話しやすい雰囲気を作るだけではなく、その会(場)の参加者がどんな人で、どんな状況なのかを把握するためのものなのです。
(学校で言えば、健康観察のようなもの!?)
では、スカウターで参加者を観察・把握し、次はどうするか
集めた情報を「使う」のです。
その使い方を、次の記事で紹介したいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。