粗さゲームズ1本目:おのれハンマーブロス!
物心ついた時から私はファミコンと一緒であった。
まあ、アラサー~アラフォーの世代の人たちからすれば珍しいことでもあるまい。当時は空前のファミコンブームであった(らしい)。安くDL購入できるゲームが大量にある時代ではなく、恐ろしく高いファミコンソフトをニコニコ顔で購入しては、その難しさに歯ぎしりしつつも、なんだかんだでクリアしていたものである……(昔のゲームは難しかった……)
そして、ファミコンを持っている子供なら必ず持っていたのが、スーパーマリオブラザーズであった。現在も続く人気シリーズの火付け役となったゲームである。これは本当によくできたゲームであった。当時幼稚園に通っていたような筆者であっても、ほとんど直感的にマリオを自由自在に操作できたのだから。製作者はよほど試行錯誤を繰り返したのだろう。幼き頃の私は、無敵のヒーローマリオと化し、ありとあらゆるクリボーやらノコノコやらを叩きのめしていったものである。そして私は、生まれて初めての挫折を味わうことになった。
あのハンマーぶん投げてくるヘルメットかぶった亀野郎である。ハンマーブロスという名前はコロコロで知った。なんせこいつは本当に強い。大量のハンマーは行く手を遮る壁と化し、時折ジャンプを混ぜてくるから飛距離も変化する。そして下を抜けようとしても、幼き頃の私の実力ではそれもままならない……ファイヤーマリオを維持できれば簡単なのだが、なんせ幼稚園児なもので……結局はほとんどをごり押しで突破したのであった。(エンディングを見た記憶はあるので、何とかクリアはしたのだろう)
……現在、スーパーマリオ35で久しぶりにこいつに出会った。あれから長い時が流れた。私はいまだにクッパ軍団と戦い続けているのだ。