ゆうえんちのきろく。
もしかして、天使なのかもしれない。
いや、そんなはずはない。
天使はおもちゃのマイクを片手に出前館のCMを口ずさんだりしない。
ハミガキという単語に被せぎみにいや!もいわないはず。
でもふと、あれ?もしかして、と思う瞬間がある。
自分の子どもとは思えないような。
例えば、おうたを歌っているとき。
びっくりするような、きれいな声が響く。
おそらを見上げているとき。
瞳にきらきらと光が映って、目って輝くんだと知ったときとか。
今日も今日とて。
彼女は初めてゆうえんちに行った。
「まだにさいだから、こどもだから、けんがくするの。」
そういってくるくると廻るアトラクションを1番近くまでいって「けんがく」している。
そんな後ろ姿をみているとき。
「わぁー!」と沸き立つ声が、
空にすいこまれて、
ふわっと髪が揺れて。
もっと上のお空には、1番星がきらっときらめいて。
お月さまも、のんびりみてる。
自分の毎日にこんなにきらきらしたものがやってくるなんて、まったく思ってなかった。
彼女が教えてくれる、これは一体なんなのかなぁ。
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