創作備忘録④書き続けるために気がついた大切なこと
公募に挑戦するようになって三年目。あまり休憩期間を入れることなく、コンスタントに書き続けられるようになって、「作家活動してるなあ」と自分をちょっと褒めているこの頃です。このnoteでは、公募三年目でたどり着いた心境として、大切だと思うことを備忘録として残したいと思います。
1.他人とあまり比べない
公募活動を通じ、同じ志を持つ仲間と巡り会えたのですが、自分と比べて年間当たりの作品数が多かったり、選考を通過していたり、そういう人を見るとつい卑屈になってしまいます。
特に作品数においては、やたら多い人をお見かけすると、自分の生産性の低さに焦りを覚えてしまいます。公募三年目は長編1、短編5を書きましたが、これでも過去の自分と比べたら大した進歩です。
他人と比べるのではなく、過去の自分と比較して、少しでも成長していれば良いのではと常に念頭に置くことが大切なのではと思うのです。結局他人と比べたところで、嫉妬とか焦りとか、劣等感とか、黒い気持ちに支配されてしまいがちになるのだから、結果的に自分の生産性に寄与はしません。
自分なりにどこまで創作を楽しむことができるか、自分の表現の幅やエンタテイナーとしての素養が成長するか、そこに焦点を当てることがきっと大切なのだと思いました。
昨日より今日、今日より明日。
自分のペースで無理なく、持続可能な執筆を目指し、より面白い作品を目指していく。自分にしか書けないエンターテイメントがあると信じて、研究を怠らず前に進んでいく。
それも大切なのだと思いました。
2.初稿はよっぽどミスしてない限り、とりあえず書き切る
初稿を書いていると、面白いのか面白くないのかが分からなくなります。これは毎回起こる現象なので、いちいち不安になるのはやめたほうが良いと思いました。
明らかに、これはつまらんとか、読み返すのがしんどいとか、どう考えてもミスをしているという判断がついてしまった場合を除いて、とりあえず最後まで初稿は書き切ることが大切なんじゃないかと。
面白いのかわからない場合は、面白い可能性があるので、その可能性に賭けて前に進むのみなのです。
明らかに面白くないと判断できるのものについては、思い切って書き重ねたものは没にして、新しく書き直すのが吉でしょう。それを毎度毎度忘れるので、こうして備忘録に残しておきたいと思います。
3.1日2000字書けたら御の字
一日何字書けたとか、つい文字数をたくさん稼いだほうが偉いように思えてしまいますが、それはやめましょう。
初稿を書き始めたら、1日2000字をコンスタントに毎日書くことを目標として、1日2000字超えたら書くのをやめるくらいが兼業作家の自分にはちょうど良いのです。1日2000字が少なすぎもせず、多すぎもせず、自分にとってちょうど良い分量だと最近わかりました。
もちろん1日2000字に到達しないこともあります。それでも少しでも前進したら良いじゃないですか。大切なのは欲張らないこと。
専業作家の村上春樹先生が1日4000字というじゃないですか。専業作家の方が4000字ならば、兼業作家の私は2000字で十分です。
もちろん、もっと書けたら良いのでしょうけれども、持続可能な執筆を考え、自分に無理をさせないことを担保するには、1日2000字程度がちょうど良いのです。
そうすることで、自分は毎日1日2000字書くのが無理のないペースであったら、1日2000字ペースで執筆スケジュールを組むことができるわけです。
今は大体二時間で2000字ペースですが、仕事して家事して育児して、夜9時からの自由時間で全力投球できるのは、やっぱり精々二時間なのです。
日付が変わる直前までに目標を達成する。確実に、丁寧に、自分のペースでコンスタントに創作に向かうことが大切だと思うのです。
4.段取り八分、仕事二分を心得る
私は初稿を書くのが好きなので、下準備が不十分なまま見切り発車で初稿に取り掛かることがままありました。そこで学習したのは、キャラクター、設定、テーマ、モチーフをしっかり練って、その上でプロットを構築した方が、初稿がスムーズに書けるということです。
私の場合、ドライブ感だけでプロットなしに書くことは向いていないことに気がつき、面倒臭がらず、ちゃんと段取りに時間を割くことが大切だと心得ました。
ついつい、プロットなしで書けてしまう人に憧れてしまいますが、人は人。自分は自分。公募活動三年目で、自分がどういうタイプの作家なのか、なんとなく分かってきたわけですから、骨組みをしっかり作ってから初稿に取り掛かるようにしたいものです。
5.落選してもあまり凹まない
公募活動をしていれば、落選することの方がほとんどです。受賞してプロデビューするまでは、ひたすら落選を繰り返します。落選したら1日凹んで、次の日は持ち越さないことが大切だと思いました。
自分はもっと面白いものが書けると信じて、どんどん新作を書いて成長を目指しましょう。やっぱり小説を作るのは楽しいじゃないですか。落選してもへこたれず、書き続けた者が勝ちなんだと自分に言い聞かせてます。
以上、とりあえず書き留めたかったことでした。一生書き続けられたらいいなと思っているので、一つ一つの作品を丁寧に書いていきます。