面白いえちえち小説を書くための参考書籍紹介
こんにちは!えちえち小説を読むのも書くのも大好きな紅音です!
普段は二次創作のえちえち小説、いわゆるR18の制限がかかる小説を書いています。(ちなみに、男女CPです)
書き始めた頃、推しCPのえちえち小説を魅力的に書きたい!でも、どう書いたらいいんだ!!と思ってました。
つまり、コツなどを書いた技術書が欲しかった。
というわけで、私がえちえち小説を書く際に役立ったコツや技術が書かれた本を紹介したいと思います。
私が思う「面白いえちえち小説」とは
えちえち小説、いわゆるR18小説は、一概に言えないと私は思うんです。
とにかくエロ特化!最初から最後までエッチなことをして終わる!
もあれば、
お話の中でエロシーンがそっと入るタイプ、などなど。
完全に好みの話なので、どれが良い悪いって話ではないのですが、
私が思う面白いえちえち小説は、ドラマ仕立ての女性向きAVっぽいやつです。
例えば、
みたいなやつです。
エロシーンがメインディッシュではあるが、副菜のドラマだってちゃんと味がするっていう構成が一番好きです。
私はたぶん、シチュエーション萌えなんですよね。
割合としては、ドラマ:エロ=5:5ぐらいです。
なので私の課題は、ドラマ・エロシーンどちらも技術を上げることです。
というわけで、それぞれにあった技術書を探してみました。
小説の方向性?ジャンル?は、読み手(自分)を楽しませる小説なので、
エンタメ小説を目指します。ドキドキワクワクさせながらメインディッシュのエロシーンに突入して、最高に楽しませたいです。
ドラマの底上げ技術書・記事
えちえち小説に限らず、物語の構成や演出に役立つ本です。
「SAVE THE CATの法則」
この本、大好き。
読みやすくて、実践しやすくて、何より読んでいて楽しい。
私は起承転結がわからないマンです。
特に「承」って何を書けばいいのかさっぱりわからない……。学生の頃から全然わからないんです。
「起承転結」を調べてみたところ、
主に日本人が義務教育で習って物語のフォーマットとして普及はしているけれど、元は漢詩のフォーマットなので、そもそもは物語のフォーマットではないんですよね。
「起承転結」で書ける人はいいのですが、私は書けないので別のフォーマットを探していたところ、三幕構成に行きつきました。私は洋画が好きなので、洋画の脚本にも使われる構成を使ってみたくて興味がそそられたのもあります。
とはいえ、三幕構成そのままだとざっくりとしすぎていて何を書いたらいいのかわからないので、この本に紹介されている「BS2シート」を使って私はプロットを立てています。
このシート、どこにどういったエピソードを書けばお話全体が面白くなるのかわかるので、私にはぴったりのツールでした。
私は3000字ぐらいしか書けない人間だったのですが、このシートを使った途端に、いきなり8000字書けるようになりました!
(今は1万5000字ぐらい書いてる)
物語はシーンの積み重ねなので、BS2シートを使って筋が通ったシーンの積み重ねができるようになったのだと思います。
当時のプロットはこんな感じ。
Notionのギャラリーを使って、疑似的に貼り付けた付箋紙みたいにして、
順番の入れ替えなどしながら構成してました。
エロシーンはどこに入れるのかというと、
中間地点の「ミッドポイント」ぐらいから、または「フィナーレ」に入れてます。
たまに二幕始まってすぐぐらいの「お楽しみ」にちょっとしたえっちなシーンを入れることもあります。エロシーンは盛り上がりや引きになるのでそういうタイミングで入れます。
ちなみに今ちょうど、BS2シート使って、
4万字?ぐらいのお話が書けそうなプロットを作っています。
こんな風に三幕構成を繰り返すことで長い話でもちゃんと筋を通せるんですよね。これも各話の二幕か三幕にエロシーンを入れるつもりです。
書き切れるよう頑張ります!
「工学的ストーリー創作入門」
小説は芸術的センスが必要なんだ!って言われることもあるけれど、
この本では、そんなものいらない、小説は技術で書ける物なので、必要なものをそろえて、あとは書くだけだと言ってくれる本です。
構成を認識して、プロットを固めてからじゃなければ書けない私は、おそらく技術寄りの人間なので、心強かった。
この本では4部構成をおすすめしていて、各パートごとの文字数を揃えたり、ピンチポイントを配しろとか言われています。
使い始めた頃は厳密に各パートごとの文字数をチェックしながら加減したり、プロットの端に「ピンチポイント」と書き添えて、必要なものが配置できているか確認しながら作ってました。
この時使ってたプロットのツールは、Excelです。
これを使ってて便利だったのは、伏線が思いつきやすく、上手く組みやすかったこと。意図して伏線を物語に組み込むのって面白い!って思ったのはこの時でした。
「感情類語辞典」
この本は、上の2冊の構成に関する本とは違って、演出に関する本。
一応「辞典」って書いてあるけれど、前書きに書いてあるストーリーと感情に関する解説がめっちゃ創作に役に立つ。
地の文で感情を直接書くのではなくて、ちょっとしたしぐさとか、口調とか、言っていることとやっていることが違っていて、それを目にした人や読者が感情を察する・・・みたいな演出がしたいときに、役立つし勉強になる。
もちろん、感情類語辞典部分もめっちゃ役立つ。
同じ表現ばかり使ってしまうことが気になった時、別の表現を探せるのは便利。言葉もあるし、動作表現に置き換える方法も思いつくので、知識も増えるだろうし、別の手法で書けばきっと自分の技術力もアップすると思う。
ただし、翻訳本なのでボディーランゲージが洋風なことがあります。日本人を書く場合は、取捨選択したりアレンジしたほうがいいかもと思ってます。
ちなみに年に数回kindleで半額になる。(2024年現在)
電子書籍で買いたい人は、セールを狙うのもおすすめ。(私もセール中に買った)
「きちんと学びたい人のための小説の書き方講座」
こちらはウェブページ。
上で紹介した「SAVE THE CATの法則」「感情類語辞典」を発行しているフィルムアート社が公開している講座。
創作のことなら大体載っている気がする。それなのに、無料!めちゃくちゃ役に立つ。
定期的に読み返してしまうし、読むと「あ~、小説書きたいな!」って思う。おすすめです。
エロシーンの底上げ技術書・記事
探せば色々出てくるので片っ端から読んでました。役に立ったな~と私が思ったものを紹介します。
「[R18]えちえち作品の書き方決定版~スケベは読みごたえと解像度~(修正版)」
楽しくスケベ小説の書き方を知ることができて、読み終わると「あ~、スケベ小説書きたいな!!」って元気になります。
ちなみに自分語りですが、私はスケベの茶番OK、喘ぎ声は「濁点なし、♡あり喘ぎ」でやらしてもらってます(?)上品なのにドスケベを日々目指しています。
ここでも書かれていますが、エロのインプットは本当に大事だなとつくづく思います。インプットによって、新しいエロに遭遇でき、書ける幅が広がります。
一方で、インプット量が増えたのでそれだけ出費が増えましたwww
趣味の範囲なので全然かまわないし、元より興味があったんですよね。でも、エロマンガ・エロ音声・AV・商業TL小説・・・とまあ、以前よりめっちゃ読んだり聞いたり見たりするようになりました。
すべては推しカプの最高スケベ小説を書くためです・・・!
「文章を仕事にするなら、まずはポルノ小説を書きなさい」
文章を書いて生計を立てることを目標にする人向けの本ではあるけれど、
私はこの本の中で役になったな~って思ったところは、濡れ場表現の訓練方法を知ることができたこと。
私もここに書いてあることに習って、好きな商業TL小説の濡れ場の写経を何度もやってます。濡れ場独特の表現方法とかリズム感などがわかって、写経はおすすめです。
スランプに陥った時によく写経してました。
(著作権に関わるので、写経したものは個人の範囲内で書いて、絶対に公開しない)
構成にも触れていて、この本では箱書きを紹介しています。でも例に上がっているものは多分商業TL小説で、10万字を目標とするものだろうなあって思いました。
わかつきひかるさんはポルノ小説の書き方本を色々出していて、おそらく対象読者別に書いているのかな~という印象を受けてます。
TL小説を書きたい人ならこの本だと思います。
【補足】
濡れ場表現の訓練でいうと、ネットで検索すると色々出てきます。
例えば、「手に注目して書く」とか「触る瞬間が一番えっちだからそういう表現を入れてみよう」とか「熱いと冷たいなど対比する表現を文章に混ぜ込んで・・・」とか・・・色々あります。
調べると底なし沼のように出まくる(ただし、男性向けが多い)。
こういうテクニック的なことを頭の片隅に置きつつ、私は濡れ場を書いてます。
「官能小説の書き方:鹿月舎で官能小説を書く人のために」
小説を書くということの基礎的なところから、より刺激の強い映像や写真じゃなく、なぜ官能小説なのか、を書いてあります。官能小説の優位なところってどこなんだろうと考えるきっかけになります。さらには、官能小説の優位なところを活かして書きたい!って思わせられる、そんな書き方の本です。
男性向きの官能小説出版社の本ですが、女性向きにも通じるところがあって、勉強になりました。
ちなみに、kindle unlimitedに入れば無料で読めます。
まあ、kindle unlimitedに課金しているということだけどね!!
たまにkindle unlimitedが2か月無料などキャンペーンをする時があるので、その時入って読む、という方法もあります。
商業TL小説を読む
TL小説を手本に書いているので、いろんな作家さんの本を読んでいます。
読んでいると、構成の勉強になるのはもちろんのこと、TL小説ならではの多種多様な表現とか、知らない言葉が出てきます。
これいいな!って思った表現は書き留めたり、知らない言葉はすぐに辞書を引くなどして、語彙力強化を狙ってます。
表現に困ったとき、このメモを使って新しい表現に挑戦しています。結局、自分で使わないと身につかないみたいなので。
このあたりは、理解語彙と使用語彙というらしい。私は語彙力弱いなあって思っていたこともあって、使用語彙を増やしたいんですよね。
TL小説を読んだ後は必ず読書記録をつけてます。よかったところ、イマイチだったところを書いて、なぜそう思ったのか自分なりに分析しています。すると、自分がそういったシーンを書く時、自分好みのシーンを思いつきやすかったり、既存作品のイマイチだったところを自分なりにアレンジして自分好みの展開にできる、気がします。
ちなみに、私は基本的に現代ものを書いているんですが、TL小説の現代ものに限定して読むと、ヒーロー御曹司のオンパレードになります。
たまに、警察官とか医者とかパイロットとかありますが、基本御曹司。私、ゴージャスな設定大好きなので、別荘が~とか、高級ホテルのスイートで~とか、「めっちゃ楽し~~~!」ってなる、ありがたい。
そういう設定における情景描写とかも勉強になるので、ゴージャスな世界観で書く人はそういう点でもおすすめ。
その他、私がまだ買ってないけど欲しい参考書
官能小説独特の表現を集めた、有名な書籍があります。
私もいつか買いたい。
まとめ
私は、先行するものを真似することで上達するタイプって思っています。
ビジネスでいうと、スタートアップ企業とか全然向かない人間ですw
先行するものを解説した技術書があると、私はとっても助かります。
それに、既に優れたフォーマットがあるなら、それを活用しないのはもったいないって思っています。何もとっかかりがない状態で新しいことに挑戦するって、結構大変ですしね。
(何もない状態で新しいことに挑戦するのもまた楽しいのだと思うけれど)
私みたいに、技術書が欲しい!お手本が欲しい!って思っている人は、ぜひ紹介した本を読んで、より良い推しCPのえちえち小説を生み出してください!