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「キスの先までサクサク書ける! 乙女系ノベル創作講座」で学ぶ!TL小説を書くためのアイデアとヒント

こんにちは!二次創作のえちえち小説を書いている、紅音です。

今私が目指したい雰囲気の小説のジャンルがTL小説なので、度々プロの小説に触れて勉強しているつもりなのですが、そのTL小説の書き方を解説した本「キスの先までサクサク書ける! 乙女系ノベル創作講座」を読んでみて、全然気づけなかった技術の数々にめちゃくちゃ驚かされました。

めちゃくちゃ面白かったので、紹介してみたいと思います。
TL小説ジャンルに興味がある人や、女性向きのえちえちシーンを含めた恋愛小説が書きたい人、今書いている人におすすめです。


キスの先までサクサク書ける! 乙女系ノベル創作講座

乙女系ノベル(今、一般的には「TL小説」と呼ばれているジャンル)に特化した、創作技術をまとめた本です。

TL小説のレーベル「ジュエル文庫」の編集者がまとめた本で、おそらく書き手はTL小説の黎明期からお仕事されている方。このジャンルで必要な要素のポイントをまとめてある本です。

えちえちシーン大好きな私でも知らない技術ばかりだった

私は物事の法則を見つけるのが好きで得意な方だと思ってたけど、えちえちシーン、この本で言う「Hシーン」での執筆テクニックは、気づいてなかったことばかりで、読みながらずっと驚いてました。たぶん、私IQ3でえちえちシーンを読んでたんだと思うw

そんなIQ3でえちえちシーンを読んでしまうタイプも、この本でえちえちシーンの意味を深堀し、言語化されると見える世界が変わって、商業TL小説を読むのが楽しくなったし、隠語を使った演出を考えられるようになりました。

一番衝撃的だったのは、隠語の使い方の鉄則です。主人公の気持ちの高まりに応じて(つまり感じている時)使うってこの本では書かれていました。こんなの全然知らなかった。(そのほか、使い方のレクチャーもあります)

本当にそうなのだろうかと思って、ソシャゲの「夢幻楼と眠れぬ蝶ー裏ー」のシナリオを読み返してみました。※「裏」は成人向けです。
ちなみにこのゲーム、現役TL小説作家さんが多数シナリオ参加されているんですよ。

ちょうど私が今読んでいる個所は某キャラの初回えちえちシーン。鉄則通りなら隠語はないか、あっても少ないはずです。
そしたら鉄則通り、隠語0だった。マジか~~~って思った。
(ちなみに、このゲームの中盤になってくると隠語が出てきます)

私は隠語大好きだから、何も考えずにあちこち使ってたなあと思いました。でも私が書いているのは、短編な上にイチャラブエッチばかり書いてたから、隠語使うのは法則的にはOKな気がしますが、今後イチャラブエッチ以外を書く時はこの鉄則を思い出したいなあって思いました。

作家のことを知り尽くした編集さんがそばに居る感じがした

読みながら「なんで書き手の悩みをこんなにも知ってるの?」って何度もつぶやいてました。

小説を書くのが気乗りしない時の対処方法や書きたいシーンを書いて燃え尽きるタイプはどのように執筆を進めるといいか、なども書いてあります。
これらの方法は私も小説を書いているうちに見つけた方法で、すごく納得したし、もっと早くこの本を読んでいたら解決が早かったな~って思いました。

アマチュアで一人で執筆をしている人は、ある意味相談相手である編集者がいなく、孤独な作業になりがちですが、この本が結構頼りになってくれる、そんな気がしました。

キャラ創作の手助けにもなる

私は普段二次創作の小説を書いていますが、一方でいつか一次創作がしたくて、時々キャラ創作にトライしてます。もちろん、目指すところはTL小説です。でも、いい感じのプロットが作れなくって「書きたい!」ってならない。それが悩みなのですが、この本はしっかりとしたガイド線を引いてくれる感じで、すごく助かりました。

特に「ヒーローから設定したほうがいい」と書いてあって、私はヒーローから作ってなかったなあって思いました。この本の中に押さえるべきポイントが書いてあって、加えて別のサイトでの作家さんのインタビューで知った「ギャップ萌えを作る」も念頭に置いて試しに作ってみました。

めっちゃ萌えた。

あとは、この本の通りヒーローに必要な要素を備えておけば、いい感じのTL小説に出てくるヒーローになってくれるって思いました。

オリジナルのキャラクターを作るのに困っている人にもおすすめだと思います。

注意点は、TL小説ならではのポイントを押さえた本であること・発行から7年経っていること

TL小説ならではのポイントを押さえた本

ジャンルをピンポイントでとらえて解説する本だからこそ刺さる人には刺さる本なのだけれど。ストーリー展開の話はたぶんポイントを押さえる感じ。ストーリーの構造の基本的な話は別の本で勉強するとして、TL小説にするためのチューニングのポイントをこの本で知っておく、って感じだなあって思いました。

私が好きなストーリーの本はこれ。(大好きすぎて毎回紹介してます)
※以下は三幕構成の本。「キスから~」の本で紹介しているのは起承転結なので、注意。


文章についても一応触れられているけど、本当に触れてるだけでした。一方で、すごく有名な本を紹介されていました。私も何度も紹介する記事や本を見かけているので、「これだけ紹介されてるんだからやっぱすごい本なんだろうなあ」って思ってて、いつか買って勉強したい本です。


発行から7年経っている

創作の法則は早々変わらないと思うのですが、この本で言うヒロインの基本設定と今のTL小説では変わってきている気がしました。
この本では「ヒロインは処女!」って言っていると思うのですが、確かに最近読んだTL小説でも処女ヒロインは見かけるけど、私が読んでる本だと概ね過去に1人彼氏がいて経験済みなことが多いです。(レーベルの方針とか、ストーリーの都合上、用意が必要など色々理由があると思うけれど)

それを思うと、今の読み手のヒロインの好みが7年経って変わってきているんだろうなあって思いました。

あと、ソーニャ文庫とか結構変化球を投げてくるレーベルの本を読んでると、NGとされていることも別の場所ではOKってこともあるなあって思います。なので、どこで発表するか?ジャンルは何にするか?などの、やり方次第だなあって思います。

まとめ

とどのつまり、「この本めっちゃ面白かった!」です。なんで今までこの本買わなかったんだろう……?
男女CPのイチャラブエッチな小説を書いている人には、とてもおすすめの本なので、ぜひ読んでみてください。

ちなみにジュエルブックスの本なので、出版社としてはKADOKAWAです。電子書籍で買うなら、角川のセールとかクーポンとかも使えます!

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紅音
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