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教材紹介①

こんにちは。
時間が空いてしまいましたが、今回はわたしが小学校特別支援学級で担任をしていた時に使用して良かった教材をご紹介したいと思います。


背景

わたしの受け持っていたこどもたちは、本や説明書を読んで楽しんだり、自分でわかるようになりたい、という気持ちはあるものの、漢字が多くて一人では読むのがしんどくなる、ということがよくありました。
よくある漢字ドリルや音読は、「やらされている感」も強く、長時間集中して取り組むことも難しい。

そもそも、上記のような学習を過去にしていたために、「漢字学習」に強い抵抗のある子が多くいました。

「漢字のある文章に、楽しみながら触れてほしいな、まずは興味がもてるといいな」
という思いで見つけた教材がこちら。

教材紹介

『にほんごであそぼ』を監修されている齋藤孝先生の「声に出しておぼえる漢字
カード」(幻冬舎)

こちらを国語のグループ学習の時間に使いました。

【学習面】書き順もなぞれるようになっています
【例文面】その漢字が使われている部分が色付けされています

中身のカードは、このような作りになっており、視覚的にも読みやすいようになっています。(個人的には、その文字自体に色付けされているのではなく、背景色をつけているところが大変良いと思っています。見分けがつきやすく、識字障害や色覚異常の子どもにも有効です)

使いかた

わたしは、かるた(学習面バージョン、例文面バージョン)にして、漢字に楽しく触れられるような使い方をしていました。

(1)かるたの具体的な使い方
  ①学習面バージョン
  ②例文面バージョン
    の2種類を楽しみました。

①学習面バージョン
(事前準備)
・カードの学習面側をカラー印刷する
・印刷したものをラミネートして、同じようなカードにする
(遊び方)
元のカードの学習面を上にして、机にバラバラに並べます。
読み手は、印刷した方のカードの中からランダムに選び、取り手に見せます。
読み手は、音読み・訓読みを読み上げます。
読み上げ終わったら、取り手は取ってOK。

このように、数や漢字の種類は子どもたちの発達状況に合わせて選んで並べていました。
私は20枚程度、小1漢字を選びとっていました。

②例文面バージョン
(事前準備)
なし
(遊び方)
例文面を机にバラバラに並べます。
読み手は、付属の「例文一覧表」の中から、ランダムに選んで例文を読みます。
取り手は、例文を聞いて、カードを取ります。
取り手は、正しいカードを取れたら、その例文を声に出して読み上げ、ゲット。

例文面はイラスト付き。音読するのにもちょうど良い文量です。

自立活動としても

かるたは、「ルールを守って」「集団で活動する」という自立活動面でも有効な手段です。
グループにいる子どもたちの状況に合わせてルールを丁寧に設定し、かるた遊びを楽しみました。
読み終わる前に取ってしまう子がいる時は、取り手は全員手を頭に乗せる(取れるときに手を出して良い)
集団で活動するのが難しい子がいる時は、教員と一緒に読み手側に回ってもらい、カードを見せる役・読み上げる役として参加してもらったり、審判役として、同時に取った子たちへ「どちらが早かったか」やじゃんけんの提案など、判断してもらったり
その時に応じた約束事や役割を作りました。

結果

この活動は、毎日国語の学習時間がある中で、週1回程度、グループ学習にしてもらい、「漢字かるた」を行いました。
小2〜小5までの子どもたち(時には小1・小6の子も一緒に)は、
漢字に抵抗のあった子→「もっとやりたい!」と漢字かるたの活動に興味もつように
異学年の子と活動するのが苦手だった子→一緒に活動に参加できるように
中には、「かるたでやった漢字だ!」と教科書などで見つけるようになったり、イラストが気になって見ているうちに漢字を覚えていたり、と良い結果が出てきました。
また、かるたという活動を通してクラスの子どもたちの関係も良くなり、トラブルなどもぐっと激減。休み時間に一緒に遊んだり話したりする様子もたくさん見られるようになりました。

まとめ

今回は「漢字」の学習のご紹介をしました。
私は集団活動の場面で使いましたが、個別の学習でも、通常学級でも使用できる教材だと思います。
もし、他の使い方をしたことのある人がいたら、ぜひ共有していただきたいです!


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