ハロウィーンの夜に観るのにうってつけなアート・ザ・クラウン最初の物語「テリファー0」
動画配信サイトでひっそり公開され、いつしか人気シリーズに成長した最狂うスラッシャーホラー「テリファー」シリーズ。
1作目は2016年に製作され2018年にアメリカで公開されていますが、それに先立ち2013年に製作されていたのが今回配信がスタートした「テリファー0」です。
物語は
ハロウィーンの夜、ベビーシッターのサラは子どもたちがお菓子の袋の中から見つけたVHSテープを子どもたちと観始める。
そこにはおぞましいホラー映画が収められていて、あまりの残酷さにサラは子どもたちを寝かせるが、続きが気になり再びテープを再生する。そのビデオを観終わる頃、何かがその家にやってきて…
「テリファー」のアート・ザ・クラウンが軸にはなっていますが、全然タイプが違うエピソードが二つ登場します。
最初のエピソードではアート・ザ・クラウンが駅で女性に注射を打って誘拐・監禁し、女性たちを悪魔の儀式のいけにえに、2つ目のエピソードでは何かが飛来して停電になった家に宇宙人らしきものが現れ、画家の恋人の女性を襲います。その家にある恋人が描いたキャンバスに描かれているのがアート・ザ・クラウンでまさにクラウンがアートになっていました。
これが名前の由来なのかと思いましたが、3つ目のエピソードが「テリファー」の1作目のショートバージョン的な感じで死体をアートっぽく飾っていました。
ちなみにこの作品でヒロインのシッター役のケイティ・マグワイアは「テリファー」の冒頭のテレビ番組の司会者役で再登場しますがしますが最初の犠牲者になっていました。
「テリファー」シリーズと違うのはグロシーンがその後のシリーズに比べて圧倒的に少なく、その代わりに映画としてはこれが一番ちゃんとホラー演出がなされている気がします。
おそらく残酷シーンはかなりの特殊効果が必要となるため予算的に断念し、その後のアートとしての人体損壊の完成形を見せることしかできなかったので残酷アート的な側面を強調した作品になったのかも。
この作品の魅力は
なんといっても80年代風スラッシャーホラー描写です。最初の2つのエピソードに登場するクリーチャーは明らかに80年代のSFやホラー風のデザインであり、造形でした。
現代ではホラーでもわりとCGを駆使しがちですが、この作品では基本的に特殊メイクベースでその手作り感あふれるゴア描写こそが見せ場として存在しています。
メジャー映画なら絶対やらない領域まで踏み込んでやってくれるのが「テリファー」シリーズの魅力です。
デミアン・レオーネ監督はたぶん80年代のスラッシャーホラーが大好きなんだと思います。それを観ながら俺ならこうやるを実現したのがこの作品なのかも。
本編のシリーズではエロ描写もまあまあありますが、この作品ではエロ描写ほぼなしです。
なのでエロとゴア描写が苦手な人にはこの作品が「テリファー」シリーズ入門にはうってつけかも。
ハロウィーンの夜の物語だし、今観るのがベスト!
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