スケールがデカい嘘が似合う女 ブリジット・バルドー「殿方御免遊ばせ」
昔、ちょっとハマったブリジット・バルドーの作品は生誕90周年を記念してリバイバルしているので観て来ました。
「殿方御免遊ばせ」はなかなかスケールのデカい艶笑コメディでした。
物語は
フランス大統領令嬢のブリジットは父のもとで働く官房主任のミシェルに猛アタックの末、結婚にこぎつげるものの、ミシェルには長い付き合いの人妻の元恋人がいた。その元恋人からの電話に出たブリジットは彼女を呼び出し、自分が妻だと告白。元恋人は彼女が妻だと知るとあっさり引き下がるも、ミシェルに怒りが収まらないブリジットは来仏中の女王の夫、王配と戦闘機に乗ってニースまでデートへ行き…
バルドーはセクシーの権化だ!
ブリジット・バルドーが大統領令嬢とは思えないセクシーの権化みたい娘で大暴れします。
ミシェルとの家でのイチャイチャでは、バックショットが全裸でお風呂に入ったり、タオル一枚を身体に巻いて、それをはぎとられたり、わりと際どいシーン満載でもうセクシーさムンムンでした。
それでいてイヤらしくなく、下品さもなく、バルドーの普通じゃない存在感が発揮されていました。
大嘘でも納得させる説得力
バルドーが大統領令嬢で、さらに女王の夫、王配と戦闘機でデートしてニースで浮気するという途方もない嘘が展開するコメディですが、そんな奇想天外なお話に説得力を持たせる非凡な存在感が彼女にはあります。
やっぱり彼女のような美女は現存しないし、彼女を超えた美女もまたいない気さえします。
こんなお馬鹿なコメディに出演するし、ゴダールの映画にも出るし、ゲンズブールと歌いもするバルドーはやっぱり唯一無二です。
そんな彼女のことをリアルタイムでは知らない自分はこうやって後追いで観て圧倒されるばかりですが、週末の映画館なのにお客さんはまばらで残念なかぎり。
こんな機会たぶん10年後くらいしかないだろうから、若い映画ファンにも是非発見されてもらいたいものです。