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23日目:貯蓄型金融商品

1.貯蓄型金融商品の基本

1️⃣貯蓄型金融商品とは

貯蓄型金融商品は、元本が保証され、いつでも引き出すことが可能な預貯金のことを指します。これらの商品は、安全性と流動性の観点から見ると、非常に魅力的です。しかし、収益性は比較的低いという特徴があります。

貯蓄型金融商品は主に以下のようなものがあります

  1. 預貯金:銀行や郵便局などにお金を預けること。元本保証があり、公共料金の支払いや給与や年金の受取りが可能で、流動性が高いです

  2. 保険:リスク分散と貯蓄の機能を兼ね備えた商品です

これらの商品は、日常生活資金を始めとした、すぐに必要となる可能性のあるお金を保管するのに適しています

一方、教育や老後資金など、今すぐに必要にならなくても、将来のために増やしていきたいお金は、株式や投資信託などを利用した「投資」の形で、長い期間をかけて少しずつ増やしていくと良いでしょう

これらの「投資」の形で持っていると、お金として引き出して使うためには、投資した資産を売却して現金に換えるなど、一定の手順を踏む必要があります(流動性が低い)。また、値上がりや利益の分配などを通じて、預貯金よりも利益を得られる可能性が高いという性質がありますので、一般的には、ある程度、先を見越した備えのために活用するのに向いています

2️⃣利率と利回り

1.利率
利率は、元金(元本)に対する利息(利子)の割合を指します。これは、預金や債券、保険、年金、ローンなどで広く使われる概念(用語)で、通常、年換算した「年利率」で表示されます

2.利回り(年平均利回り)
年平均利回りは、単に「利回り」とも呼ばれ、一定期間に得られた収益(利子・配当等)を元本で割り、年換算したものを指します。これは、一般的には、1年間の率で表示され、金利に相当する概念となっています

これらの概念は、金融商品を選択する際や投資の成果を評価する際に重要な指標となります。それぞれの特性を理解し、適切に活用することが大切です。

3️⃣単利と複利

1.単利
単利は、元金と利率と貸借の期間に比例して算出される利息のことを指します

2.福利
複利とは、運用で得た利益を元本にプラスして再投資し、その合計金額をもとに利益を得る方法です

これらの違いを理解することは、金融商品を選ぶ際や投資を行う際に非常に重要です。単利と複利のどちらを選ぶかによって、得られる利益や運用成果が大きく変わることがあります。具体的な運用計画を立てる際には、これらの違いを考慮に入れることをお勧めします。

4️⃣固定金利と変動金利

1.固定金利
固定金利は、預金や債券、ローンなどの金融商品において、満期や償還日、最終返済日までの全期間を通じて、一定の利率が適用されるものを指します

2.変動金利
変動金利は、金利情勢によって、定期的に適用利率が変動するものを指します

3.景気と固定金利、変動金利
景気が回復すると、企業は新たな投資に向けた資金を調達しようとします。企業の資金需要が高まると銀行は貸し出しを増やし、「お金の値段」である金利も上昇に向かいます

5️⃣利子と税金

2.貯蓄型金融商品の種類

貯蓄型金融商品は、お金を安全かつ確実に貯める金融商品で、基本的なタイプとして、以下のようなものがあります

  1. 固定金利型商品:預入時の金利が満期まで変わらない商品です。通常、高金利局面で預けると、金利低下局面で効果を発揮します。例えば、スーパー定期、期日指定定期、積立定期、定期貯金、定額貯金、定期積金、個人向け国債(固定3年、固定5年)、国債、地方債などがあります

  2. 変動金利型商品:市場金利に連動して、預入期間中にも金利(適用利率)が見直される商品です。通常、低金利局面から金利上昇局面にかけて効果を発揮します。例えば、変動金利定期、個人向け国債(変動10年)、MMF、中国ファンド、公社債投信などがあります

  3. 単利型商品:預入期間中に発生する利息を元本に繰り入れないで運用する商品です。例えば、スーパー定期(3年未満)、変動金利定期(3年未満)、定期貯金(3年未満)、個人向け国債、国債、地方債などがあります

  4. 複利型商品:預入期間中に発生する利息を自動的に元本に組み入れ、これを新しい元本として利息が計算される利息再投資型の商品です。例えば、1カ月複利の貯蓄預金、MMF、中国ファンドなどや、半年複利の定額貯金、スーパー定期(3年以上)などや、1年複利の期日指定定期、公社債投信などがあります

  5. 利払い型商品:預入期間中に定期的に利息が支払われる商品です。例えば、個人向け国債、国債、地方債などがあります

  6. 満期一括受取型商品:利息が満期時または解約時に元本と一緒に支払われる商品です。例えば、スーパー定期(2年未満、3年以上)、定額貯金、定期貯金などがあります

また、貯蓄型保険も貯蓄型金融商品の一つで、保険料を掛け捨てにせず、保障を得ながらお金を貯めることができます。例えば、終身保険、養老保険、学資保険(子供保険)、個人年金保険などがあります

これらの商品は、それぞれ特性が異なりますので、自分のライフスタイルや目標に合わせて選ぶことが大切です

※FP3級試験練習問題

以下にFP3級の試験問題と回答を作成しました。

  1. 貯蓄型金融商品とは何か説明してください。

    • 回答:貯蓄型金融商品は、元本が保証され、いつでも引き出すことが可能な預貯金のことを指します。これらの商品は、安全性と流動性の観点から見ると、非常に魅力的です。しかし、収益性は比較的低いという特徴があります。

  2. 利率と利回りの違いは何ですか?

    • 回答:利率は、元金(元本)に対する利息(利子)の割合を指します。一方、年平均利回りは、一定期間に得られた収益(利子・配当等)を元本で割り、年換算したものを指します。

  3. 単利と複利の違いを説明してください。

    • 回答:単利は、元金と利率と貸借の期間に比例して算出される利息のことを指します。一方、複利とは、運用で得た利益を元本にプラスして再投資し、その合計金額をもとに利益を得る方法です。

  4. 固定金利と変動金利の違いは何ですか?

    • 回答:固定金利は、預金や債券、ローンなどの金融商品において、満期や償還日、最終返済日までの全期間を通じて、一定の利率が適用されるものを指します。一方、変動金利は、金利情勢によって、定期的に適用利率が変動するものを指します。

  5. 利子に対する税金について説明してください。

    • 回答:利子所得は、原則として、その支払いを受ける際に、利子所得の金額に一律20%の税率を乗じて算出した所得税等が源泉徴収されることにより、納税が完結する「源泉分離課税」となっています。

  6. 貯蓄型金融商品の種類について説明してください。

    • 回答:貯蓄型金融商品は、お金を安全かつ確実に貯める金融商品で、基本的なタイプとして、固定金利型商品、変動金利型商品、単利型商品、複利型商品、利払い型商品、満期一括受取型商品などがあります。

以上がFP3級の試験問題と回答です。
これらの問題と回答がFP3級の試験対策に役立つことを願っています。

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