11弾再演「緊急オンライン忍務」感想
まずは、先の読めないこの情勢の中。キャストとスタッフ、そして観客の安全を第一に考え、大阪公演の中止を決断した上。生配信という誰もが安全に楽しめるコンテンツを、たったの1週間で、手配し、用意し、実行してくださった関係者の方々に、最大級の感謝を。
細かな面白かったこといついては、Twitterにリアルタイムで書き込んだし、「#忍ミュ」に全部乗っているから、11弾を通して感じたことなどをつらつらと発信していこうと思います。
①たくさんの中止を乗り越えた「11弾」
欲を言えば、2020年の4月に初演が見たかったし、11月に尼崎での再演も見たかったし、東京国際フォーラムに立つ彼らが見たかったし、最後は公演で占めてほしかった。
演劇業界だけ何故か規制されてしまうこの世の中で。私たちもキャストさんたちも、歯がゆい思いや悔しい思いをたくさんしてきたはずだけど、一度幕が上がるとキャストさん達は思いがけず前向きで素敵な言葉をたくさん私たちにくれました。
それは「まだ涙だけでおわる時じゃないだろう」なのか、「翼折られても諦めずに空を見上げろ」なのか、「忍者がガッツじゃ」なのか。それぞれ軸になっている言葉はちがうと思うけど、これがこのカンパニー(という言葉をあえて使う)の社風なんだなあとひしひしと感じたし、私がこのカンパニーの一番好きなところって、いつも楽しくて前向きで、この世界に悲しいだけで終わるものなんてひとつもないと思わせてくれるくらい、元気を貰えるところなんだよな。と再認識して、納得して、そしてまた元気を貰いました。
今、私たちは何と戦っているのかよくわからなくて。なんだかなあと投げやりになっちゃいそうな時もあるけど、最後の最後まで諦めなかったこの方々の情熱に触れて、私もまた頑張らなきゃなと背筋を正し、まだ続いているこの暗闇に立ち向かおうと思えたのでした。
②完成していても、まだ先を見ている人たちの作品。
面白くないはずがね~~~~わ!(強火)
普通に作品を公開してから、「もっと良くなる、もっとおもしろくできる」ってアップデートしていくもんなのかな?割と演劇業界じゃ常識?そうなの?知らんが?
わりとこれが普通に行われていることだとしても、私はすごいな~~~と思いました。だって1回これがベスト!と思ったらなかなかそこから崩して行けそうにないよ。少なくとも私にはできない。一度最高のウィッグ作っちゃったら、ボロボロになってさすがに無理だなってなるまで使い続けるもの(*私はレイヤーです)
それをさ、常に役者ひとりひとりがもっと良くしてやろうって考えて作ってたんだなってオンライン配信を見て感じました。
だから物語に厚みが出るし、誰を軸に見ても面白いし、何回みても感動するんだなって思った。そしてそんな作品だからこそ、梅劇での11弾再演も見たかったの気持ちになっちゃうのは…仕方ない…よね…。
ごめん。これで最後にするから、本当に最後にするから。もう一回だけ、惜しませてほしい。この11弾のキャストスタッフさんたちに、最後まで新しい作品作りを、公演を、させてあげたかったな…!!!
とまあ、最後に惜しんだところで前向きに考えると。こんなにも作品愛にあふれていて、どんどんアップデートしていこうと考えておられるプロのクリエイターさん達が、1年半もこの作品に費やせたことは、ある意味マジで贅沢だったなと思いました。おもしろかった~!
③六年ろ組の二人について。
「これからも同じ夢追いかけて叶えていこう、どこにいても一緒に、ずっと。」って歌詞、長次と小平太にとって一生忘れないかけがえのない合言葉だろうけど、この六ろの役者さん2人にとっても同じなんだろうな。この2人もいつか忍ミュを離れるときがきて、お互い別々の道を進むことになるけど、どこにいても同じ夢を追いかける仲間なんだろうな。つらいとき、くじけそうなとき、「あいつも頑張ってるから」って思って自分を奮い立たせる事ができる。そんな人がいるって、人生でこんなに心強いことあるかな。
忍ミュでしか出会えなかった相棒が、生涯の相棒になる。ああやっぱりここは忍術学園。
ちょっと大きく言い過ぎたような気がするけど、オンライン忍務の最後の2人の言葉を聞いてそう思いました。
今回の六ろは、ゆうやさんときむくんにしか出来なかったと思うし(いやどの公演もそうなんだけどね同じ公演を別の役者がやったら別物になるのは当然のことだけど)、むしろこの2人が忍ミュに来てくれたからこそ、六ろの公演をやろうってなったんじゃないかなと勝手に思っているので、ほんと2人には忍ミュのオーディションを受けてくれてありがとう。そしてスタッフさんはこの二人に、六年ろ組を任せてくれてありがとう。役者になろうって思ってくれて、そしてこの時代に生まれて来てくれてありがとうって思った。
流行病のせいで公演は最後まで出来なかったけど、この日が未来の分岐点だとしたら公演が中止になったルートも、公演が今までどおり行われていたルートも、どっちも楽しいって最強すぎない?普通の大千秋楽だったらコメントしなかったであろう、忍たま以外のキャストさんのコメントももらえて、光さんの殺陣に対する思いや、豊さんの演出側の裏話とか、ほんとになんとなく曇鬼だった話とか、すごく楽しかった。毎公演やってほしいくらい面白かった。
そしてこれが1500円って…価格設定おかしすぎて頭にきちゃう…!営利目的じゃないのか???もうちょっとちゃんと見積もってほしい…こんな面白コンテンツこんな破格で配信したら日本はもっと不景気になる!!!(ここぞとばかりにボロクソに言う)
以上、11弾の締めくくりに素敵な配信を催してくれて本当にありがとうございました〜!!