【本32】チーズはどこへ消えた?
前から読みたいと思いながら、なかなか読む機会に出会わなかった本です。
GWの初日、図書館で見つけたので借りてみました。
自分はどのタイプだろう?と終わってから考えました。
ヘムのようになっていないか。
チーズはつねにもっていかれることを頭においておきたいですね。
たまにヘムのようになっていたとしても、それに気づいてチーズを探しに出られるように。
☆本の内容☆
二匹のネズミと二人の小人の物語。
二匹のネズミは「スニッフ」と「スカリー」。
二人の小人は「ヘム」と「ホー」。
彼らはいつも迷路でチーズを探していた。
スニッフはよく利く鼻でチーズのある場所をかぎつけようとし、
スカリーはひたすら突き進む。
ヘムとホーも過去の経験から得た教訓と思考による方法をとっていたが、複雑な頭脳に頼り、もっと高度な方法を作り上げた。
やがて二匹と二人は、大量のチーズをみつけた。
それから毎日チーズステーションで当たり前にチーズを食べられる毎日。
ヘムとホーは次第に慢心するようになった。
一方スニッフとスカリーの日課は変わらなかった。
ある朝行ってみると、チーズがなくなっていた。
二匹は驚かなかった。
置いてあるチーズが毎日、だんだん少なくなっているのに気づいていたので、いずれなくなるだろうと覚悟していたし、どうすれば良いかは本能で分かっていた。
彼らにとっては、問題も答えもはっきりしていた。
チーズステーションの状況が変わったのだ。だから、自分たちも変わることにした。
同じ日、小人の二人もチーズがなくなっていることに気づいた。
二人は毎日小さな変化が起きていることに注意を払わなかったから、いつもどおりチーズがあるものと思っていた。
「チーズはどこへ消えた?」ヘムは叫んだ。「こんなことがあっていいわけない!」
ホーは信じられないというふうに、ただ頭を振るだけだった。ショックで凍りついたまま、彼は立ちつくしていた。
ヘムとホーがどうすればいいか相談している間に、スニッフとスカリーは着々と作業を進め、やがて大量の新しいチーズを見つけていた。
小人の二人は相変わらず事態を検討していた。
ここにいてチーズが戻ってくるのを待つのか?
新しいチーズを探して迷路に出た方がいいのか?
結局ホーは恐怖を抱えながら、迷路に出た。
ヘムは動かず、チーズが戻ってくるのを待つことにした。
「もし恐怖がなかったら、何をするだろう?」
人が恐れている事態は、実際は想像するほど悪くない。
自分の心の中に作り上げている恐怖の方が、現実よりずっとひどい。
物事を簡潔に捉え、柔軟な態度で、すばやく動くこと。
問題を複雑にしすぎないこと。恐ろしいことばかり考えて我を失ってはいけない。
小さな変化に気づくこと。そうすれば、やがて訪れる大きな変化にうまく備えることができる。
変化に早く適応すること。遅れれば、適応できなくなるかもしれない。
最大の障害は自分自身の中にある。自分が変わらなければ好転しない。
本の中では、ホーが恐怖を乗り越えていく様子、ヘムが動かない様子も、もっと詳しく物語では表現されています。
そしてこの物語の後、同窓会で集まったメンバーは何を思うのか。
各自の感じたことも、自分にあてはめて考えると面白いと思います。