
中居コメントの読み方
先日、中居氏のコメントが発表されました。このコメントの評判が悪いことは、後ほど解説いたしますが、改めてコメント全文を紹介しておきます。
掲載されたコメントの全文
お詫び
この度は、皆様にご迷惑をお掛けしていること、大変申し訳なく思っております。
報道内容においては、事実と異なるものもあり、相手さま、関係各所の皆さまに対しては大変心苦しく思っています。
これまで先方との解決に伴う守秘義務があることから、私から発信することを控えておりました。
私自身の活動においても、ご苦労を強いてしまっていることが多々発生しておりますので、私の話せる範囲内でお伝えさせて頂きたいと思います。
トラブルがあったことは事実です。そして、双方の代理人を通じて示談が成立し、解決していることも事実です。解決に至っては、相手さまのご提案に対して真摯に向き合い、対応してきたつもりです。このトラブルにおいて、一部報道にあるような手を上げる等の暴力は一切ございません。なお、示談が成立したことにより、今後の芸能活動についても支障なく続けられることになりました。
また、このトラブルについては、当事者以外の者の関与といった事実はございません。
最後になります。
今回のトラブルはすべて私の至らなさによるものであります。この件につきましては、相手さまがいることです。どうか本件について、憶測での詮索・誹謗中傷等をすることのないよう、切にお願い申し上げます。
皆々様に心よりお詫びを申し上げます。
誠に申し訳ございませんでした。
2025年1月9日
のんびりなかい 中居正広
この世間の評判がかなり悪いコメントについて、当記事ではその裏側について解説してみたいと思います。
なぜ悪いののか? 簡単に言うと、中居氏の謝罪が「テレビ」、「スポンサー向け」という内向きのものでしかないからです。「私自身の活動においても、ご苦労を強いてしまっていることが多々発生しており」という所がそれを象徴しています。
なぜ世間に響かないのかというと、内向きの謝罪であり、自分の保身100%の謝罪でしかないからです。
いろんな思惑がありそうなコメントなのです。またテレビの仕事したい、CMをしたいという気持ちが滲んでいとも見えるし、逆に「示談してるから問題ありません」というような内容は「問題ないんで。CM等の降板は、企業都合なので違約金を払わくていいですよね」という防衛のようにも聞こえます。いずれにしても保身なわけです。
この内向きの謝罪は、失敗が約束された謝罪であるとも言えます。
なぜならテレビもスポンサーも、視聴者や消費者に支えられているもので、世間の納得と得心がなければ起用できないワケです。
特に問題なのが被害者への配慮よりも、自己弁明が優先されていることです。
ポストセブンの報道によれば、被害女性“X子さん”は中居氏のコメントを受け、「私の人生は元には戻らない、それだけです」と語ったそうです。一人の女性の人生をメチャメチャにしておいて、芸能活動を続けられると書く無神経さに、多くの人はイラ立ちを覚えるのです。
中居氏は示談を繰り返していますが、この言葉を繰り返すことによって、世間は「、つまるところ金で被害者の口を封じたということですね」としか思わないわけです。だからコメントとしては最悪だと、みな思う。
こうした問題のときに2つの側面があると僕は考えています。
仮に「中居氏とX子さんの問題」については示談で解決したとしましょう。しかし、「権力の勾配という加害構造」、つまり有力タレントによるハラスメント、更に言えばフジテレビがそれを隠蔽していたという問題については何一つ解決していないわけです。
特に謝罪コメントの問題個所について、さらに掘り下げてみたいと思います。
問題点1
このトラブルにおいて、一部報道にあるような手を上げる等の暴力は一切ございません。
トラブルとは何なのか? というときに、中居氏は「暴力や脅迫は一切ございません」ではなく、「手を上げる等の暴力は一切ございません」と、かなり限定的な書き方をしているわけです。これは自分のなかにある真実を鑑みてギリギリのところを書いたとみるべきです。手は上げてはいないが、恐怖を感じることがあった。
例えばデイリー新潮は「中居正広「実刑判決が下るレベルの示談金」 女性トラブル後の見通しは暗い」という記事を配信していて、記事中に「一部では、中居の行為は逮捕・起訴され裁判で実刑判決が下るレベルだったのではないかとの見方もあります」、「両者が承諾した額だということなら、女性側が“人生を台無しにされたのだから、その対価を示してほしい”という提示をしたのかもしれないですね。中居側も絶対に公表されたくない類の案件だったというふうに推察されます」というコメントを紹介しています。
大阪の事件は、元検事正が酒に酔って抵抗できない状態の部下の女性検事に暴行をしたというものです。女性検事はこれを後に返却してますが、中居氏はその9倍ともいわれる金額を払っているわけです。
週刊文春ではSEXトラブルであると指摘されています。
例えば不同意性交罪である可能性が浮上するわけですが、一般論として不同意性交罪にはどのようなパターンがあるかを見てみましょう。
暴行・脅迫
心身の障害
アルコール・薬物の摂取
睡眠・意識不明瞭
拒絶するいとまを与えない
恐怖・驚愕させる
虐待
立場による影響力
など様々な状況があるわけです。中居氏の場合も、焦点は犯罪性があったのかなかったのかに絞られてくるのではないでしょうか。
問題点2 守秘義務
こうした問題のときに「守秘義務」を加害者側が強弁することに強い違和感を覚えます。つまり守秘義務を、被害者を守るためではなく、自分を守るために連発していることに、不誠実さを感じるわけです。言えないなら黙っておけばいいし、言えるなら記者会見をすればいい。単純にそういうことだと思います。
守秘義務があるのに話が漏れるのがおかしい、というコメントもたまにありますが。被害者がフジテレビにも相談し、いろんな人に相談している話です。周囲は中居氏と守秘義務を結んでいるわけもなく、話が漏れるのは時間の問題だったわけです。
X子さんのコメントを読む限り、当日の話は一切していない。
例えばアバクロ元ceoの加害事件の場合は、事が始まる前に守秘義務契約書にサインをさせられていたといいます。これはBBC報道で明らかになった事件ですが、守秘義務契約があろうと問題があれば報じるのはメディアあるべき姿勢なのです。
金で真実が封印されるようなことがあってはならない。
守秘義務は万能ではなく、仮に警察の捜査があれば守秘義務がっても話さないといけない。
問題点3
特にフジテレビに対する忖度は尋常じゃなく、中居氏はわざわざ「また、このトラブルについては、当事者以外の者の関与といった事実はございません」と書いており、フジテレビの社員は関与していないというコメントと歩調を合わせているわけです。
これも詭弁です。X子さんと中居の会食は、事件が起こるまでも数回あったとされています。そこにはA氏もいた、とされています。文春ではX子さんが「Aさんがセッティングしている会の“延長”だったことは間違いありません」と語っているので、フジ中居サイドとは意見が真っ向から対立しているわけです。
フライデーはこう報じてます。
「フジテレビは『当該社員は会の設定を含め一切関与しておりません』とキッパリ否定しましたが、中居に事実確認をしたのか等の具体的な説明はなし。局内では″港浩一社長(72)の覚えがめでたいA氏を庇うための勇み足だったのではないか″と危惧する声が上がっています。A氏は自宅待機が命じられた、という話が業界内で回っていましたが、元旦から出勤しており、『新春! 爆笑ヒットパレード』の生放送に立ち会っていました。その目の前で『爆笑問題』の太田光(59)が『Aプロデューサーって誰?』『日枝出てこい』と暴言発言を連発。現場スタッフはヒヤヒヤでした」(制作会社関係者)
これを受けてフジテレビは同社のウェブニュースサイト「FNNプライムオンライン」で中居の声明について報じ、「昨年来、事実確認を含め対応を継続しています。また、出演者などとの関係性のあり方については改めて誠実に対応してまいります」とコメントした。
ポイントはなぜフジテレビが中居氏へのヒアリングをしなかったのか。少なくとも佐々木恭子氏はじめ、相談された幹部は事情を知っているわけです。当然、中居氏に事実を問いただすことがあってもいい。なぜそれをしないのか?
こうしたトラブルは、テレビの闇だったからではないでしょうか? 港社長がA氏をかばうのかも、同じ穴のムジナなんだからじゃないの? という疑問が湧き出てくるわけです。
問題点4
なお、示談が成立したことにより、今後の芸能活動についても支障なく続けられることになりました。
いちばん批判されているのがこの箇所ですよね。松本人志が文春報道時、ワイドなショー出ますといったことを思い出します。路上パフォーマンスならいざ知らず、テレビに出るならば視聴者、CMクライアントの意向は無視できないはずです。支障なく続けることを決めるのは、テレビにおいては中居氏ではないのです。いまだに「裸の王様」であることがよく現れたコメントだと思います。
松本人志氏がなぜテレビ復帰できないのかという動画でも説明しましたが、アンジャッシュ渡部氏がいまだにキー局に出れないわけです。公衆トイレで不倫した話です。宮迫氏もそう。広末涼子さんも不倫でテレビから姿を消しました。そうしたなかで、それ以上の問題であるともいえる「性加害疑惑」を払拭できないタレントだけが復帰するというのは説明がつかないわけです。