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《詩》隙間からの光

いつか
胸に灰色の雲が立ち込めた朝
瞳から冷たい雨が降っていたあの日
朝日なんてもう昇らない
そう思っていた

薄く広がる白い雲や
どこまでも澄んだ青空
見えないほど輝く太陽
それらは私には関係ないと感じていた

本当は優しい太陽が
地面に映した木漏れ日さえ
私の目には映らなかった

ねえ忘れていない?
本当は雨の日だって
雲の向こうで朝日は昇っている
いつだって毎日私の上で
新しい朝を迎えている

私には見えなくても
気付かない日があっても
確かに朝日は昇っている

だからいつか
木漏れ日の光に気付き
そっと顔を上げたとき
私の上にも晴れ間が広がっていることに
きっと気付くはず

大事なのは太陽が昇ることでも
晴れを願うことでもなく
自分の上にいつだって
太陽があること
そよ風が吹いていることに
気付くことなんだ

(にじぐち)

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