《詩》なみだ雲
涙をこらえる私に
どうして雨を降らせるのだろう
意地悪だと思っていた雲が
もしかしてあの雲も
ずっと涙をためていたのだろうか
こらえきれなくなった想いを
雨にして流しているのかもしれない
雲なんて一つにまとめられるけれど
本当は一つ一つ違っていて
青空を飾る白い雲
日差しから守る陰る雲
夏を呼ぶたくましさの雲
秋空を彩る彩りの雲
冬の分厚い灰色の雲
きょうの涙も
ただ一つのシーンにすぎない
人生の多くの場面の一つならば
その一瞬を味わいかみしめて
また次の場面へ 進んでいこう
(にじぐち)
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