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《詩》そっと咲く日を待ちながら
小さな種は土の中で眠り
いつしか目を覚ますように
私が去年蒔いた種たちも
いつか芽を出すといいな
去年蒔いた種
詩を書くこと
新しい出会い
独りを楽しむこと
誰かと楽しむこと
想像し 創造すること
できると思ったことが
できないと気づくこと
そんな種たちが 山からの風に耐え
凍える冬を越えたなら
春の光にそっと開いてくれないかな
夏の大輪じゃなくていい
風に乗って散ってしまうような
儚い花でもいい
ただ 一瞬でもその姿を見せてほしい
この種を 静かに抱きしめて
(にじぐち)