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第7話 学芸員古沸妖の妄想宇宙論【実体験×科学×オカルト=ビックバン】いっしょにぶっ飛び!

作用と反作用

6.概念における作用反作用-2

 さてもう少し例題のお話を。

 万引き犯とお店の関係者という異物質の作用と反作用についてです。

 犯人がお金を払わずに店の外にいった時に、万引き捜査員が声をかけるというシーンがあり、隠し撮りされたビデオカメラを見せられて犯人は観念する。

1.万引き捜査員は声をかけるという行為を作用して、それに犯人が振り向くという行為を反作用する。

2.続けざまにシャープペンを盗んだ話をして反応をみる作用をするが、一瞬すっとぼけようと考えた犯人はどうしようか迷う反作用をする。

3.万引き捜査員はビデオカメラで隠し撮りしていた事をつげるという作用をすると、犯人は驚くという反作用をする。

4.そうして犯人がシャープペンを見せて逃げられないと観念する作用をすると、万引き捜査員はお店の事務所へつれていくという反作用をする。

5.お店の事務所に警官が来て逮捕される。
 ここでようやく物事は収束へ向かう、つまり、警官が触媒となって、両者の精神が釣り合う事に伴い物事は安定しある方向へと進んでいく事になる。

 物事が安定するということは、物質で言えば安定した化合物の生成それが逮捕という化合物です。

 ここでは物質エネルギーの作用と反作用はその瞬間瞬間に働き、結果としてエネルギーが釣り合うが、人の行為、若しくは心の変化の作用反作用は、必ずしも一つの反応が一つの結果として釣り合い、安定するというものではないということを考えてほしいのです。

 1.2.3.4.のシーケンスはあくまでも過程であり、4つの作用反作用が生まれることで、5.の結果として物事が安定します。

 その結果として逮捕になるが、犯人にしてみれば、心のどこかで捕まるかも知れないという予測をしていても、今回もうまく行くという思いが強いから、スリルを感じるために犯行を重ねています。

 つまり心の作用に対する反作用の形が逮捕になるという事は、犯人の予測していた反作用とは違い、その作用と反作用が起こった結果、逮捕という形で釣り合っています。

 心の作用は、時には自分の思っていた事と違う反作用を起こし、釣り合う結果が場面場面で変わってくるのです。

 もちろんそれは人間、いや、生きとし生きるもの全てが自分の未来を予測できないからです。

 一つの作用に対する反作用の形が決まっていないという事は、釣り合う形も決まっていないという事ですが、それがどう転ぼうと基本的な物質界の法則には影響を及ばないのです。

 何億もいる人間の心の動きが物質の法則に影響を及ぼしていたら、とっくに宇宙は崩壊している。

 心があって初めて人は体を動かせます、心が肉体に作用し、その反作用として体は動き、心と体が釣り合うのです。

 思ってすぐ行動しなくても、考えた後1時間後に行動しても何ら世の中の物理法則が覆る事はないですよね、不都合はない。

 いつもの歯磨きをさぼっても、何十年も忘れていた事を何かのきっかけで思い出しても、宇宙が滅茶苦茶になる事はないのです。

 もちろん手や足を動かすのは心の働きが微弱電流のような物に形を変えて、神経を伝って筋肉を動かしその反応として物を持つといった場合には、これは物質の作用反作用ですから瞬間瞬間に作用反作用は起きています。

 という事は、心は脳を刺激して脳は刺激に応じて発電してるようなものですな。

 つまり、心は物質とは別のエネルギーで包まれていて、物質エネルギーを持つ肉体と強いつながりを持てた時に、脳に刺激を与えられる。

 じゃないと、心が物質エネルギーを生んで物質を思うままにできたら、手を使わず石を飛ばしたり、手のひらに火をつけたりと、全員超能力者になってしまう。

 でもそんな人間ほぼいない。

つづく
→第8話

第1話 1.プロローグ 2.ここは思念の世界です
第2話 3.物語を進めるにあたって
第3話 作用と反作用-1
第4話 作用と反作用-2
第5話 作用と反作用-3
第6話 概念における作用反作用-1

 

 

 

 

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