第3話 学芸員古沸妖の妄想宇宙論【実体験×科学×オカルト=ビックバン】いっしょにぶっ飛び!
作用と反作用
1.すべては作用と反作用-1
では、ちょっと科学的なお話しから入ってみましょうかね。
お客様、作用と反作用を疑う人はいますでしょうか?
そう壁を押したら相反する同じ力で押されるから身体が止まり、釣り合うって、そうそう全ての基本でございますな。
しかし、宇宙は真空で動きを遮る大きな力が働かないから、地球は一定の速さで太陽の周りを回り続け、同じ角度で傾き、自転は止まらない。これは宇宙の創成期の運動エネルギーが、今まで変わらずに続いているからですな。
星々は大きさに釣り合うようにして重力が生まれる。アインシュタイン博士の公式ですな、エネルギーは質量×光速の二乗に等しい。
E=mc²
太陽を中心に周り続ける星々の位置関係も、もちろんその中の地球も、更には地球と月の関係も、全てが重力と距離において絶妙なバランスで成り立っていますよね。
これはエネルギーの法則にのっとっているからなんでしょう?
つまり、安定して運動エネルギーが釣り合っている状態。
また、長い年月をかけて状態が変化し、自らの重力と釣り合わなくなった星々は、爆発して霧散するか、巨大な星が爆発すると大きな引力が生まれ、物質は引き寄せられてブラックホールに吸い込まれる。
と言われていますが、あの世で真理を得たアインシュタイン博士が「やべ違った」なんて呟いて、舌を出していない限り正しいと思うしかありませんな…へっへっへっ。
光さえも逃げ出せない強大な引力というエネルギーを持つブラックホール、それだって何かが釣り合わないとできっこないのではないでしょうか?
じゃないと作用反作用が根底から覆り、宇宙は全て吸い込まれるか、はじけ出されるか、しちゃう。
最後に釣り合うからこそ、ブラックホールの反応が終わり、宇宙は終焉を迎えていない。
ただそれが物質世界だけで考えると最後には理論が上手くいかない。
ブラックホールっていう現象は広く認知されているのに──ですぞ。
ブラックホールのエネルギーを放出するホワイトホールの存在が実証されたら別ですが、想像の域を出ていない。
どうして?
このお話しの中にはしょっちゅうこの「どうして?」が出てきます。
赤木館主はさほど変人ではありませんが、うーん、本人はそう言ってますが、実際には…ふふふ、やめときましょう、それは、私、赤木図書館の学芸員古沸妖の心の中に留めておきますw
赤木館主は日々の生活で起きる、あらゆる出来事に疑問を持って「どうして?」「どうして?」「どうして?」ばかりで気が変になりそうになった。
でも疑問を突き詰めていくと、色んな体験をするようになり、それを考えて考えて消化していく事で、点が線になっていったのですな。
さてさて、それは置いといて、赤木館主の指導霊やら守護霊をしている古沸妖は、その疑問の根幹を見つけた赤木館主の考えを整理しつつ代弁していると思って下さい。
古沸妖の妄想宇宙論はそうしたブラックホールの疑問さえも飛び越えて、宇宙の始まり、生命の始まり「ビッグバン」の秘密まで行き着いてしまう。
作用反作用を考えるだけで…。
ヒントは、「物質エネルギーは、物質エネルギーとだけしか釣り合わないのか?」って事なんですが…。
話を戻しましょう、いきなり話しを広げすぎても…お客様──いけません。
つづく
→第4話
第1話 1.プロローグ 2.ここは思念の世界です
第2話 3.物語を進めるにあたって
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