第6話 学芸員古沸妖の妄想宇宙論【実体験×科学×オカルト=ビックバン】いっしょにぶっ飛び!
作用と反作用
5.概念における作用反作用-1
さてこれは赤木館主が自ら主役となってる事例ではないのですが、友達が犯罪を犯して逮捕された経験がある。
そこから周囲の状況を考えて作った例題です。
赤木図書館アカシックレコード例題コーナーの、0029AaPz-209番を引き出します。お客様、お忘れなさらないで下さい、私は赤木図書館の学芸員ですから、ピッピッとな…。
犯人が文房具屋の店先からシャープペンを盗んだ。
一本で初犯だとしたら大した罪にはならないでしょうが、常習犯となれば話は別です。
積み重なった過去の悪事で捕まったら刑務所に入れられるかもしれません。
だから店先から人の目を盗んで必死になって逃げます、走って走ってもう大丈夫だろうというところまで逃げています。
でも、何度も疑わしい行為をしているところをお店の店員たちは見ていた。防犯カメラの映像も解析して、あなたが来るたびに目を光らせていたが、決定的な証拠がなかった。
そんな状況です。
盗んだシャープペンは50本以上自宅に置いてあります。それより、日々の生活でストレスが溜まってそのはけ口として、スリルを楽しんでいた側面もあります。
だが店長が、最近私設の万引き捜査員を雇い、盗んだ瞬間を隠しカメラの映像で抑えて、逃げていく姿を尾行されているのに気がつかなかった。
ある程度逃げたところで疲れたし、ホッとして止まったところで、後ろから声をかけられた。
「ポケットのシャープペン、お金払っていませんよね」
「あっ! 」
振り向くと、屈強な男が立っていた。そして言った。
「そのポケットに入っているシャープペンの事です、出してもらえませんか、民間人でも逮捕できるんですよ、でも手荒いことはしたくない、お店でこっそり見ていました。なんども盗んでいるでしょう? 今回はポケットに入れた瞬間をこの隠しカメラで収録させてもらいました」
そしてバックに忍ばせていた隠しカメラを取り出した。
「さあポケットに入っている物を出してください」
犯人は観念してポケットからシャープペンを取り出して万引き捜査官に見せた。
「事務所まで来てもらいましょう」
お店の事務所につれていかれると、ほどなくして警察官がきて逮捕される、その後自宅を家宅捜査され、連続万引き犯人として逮捕され、裁判の結果執行猶予付きの判決が下された。
同居していた両親は驚き嘆いたが、結果は変わることはなかった。
なんてことがあったとします。
さてどこで作用と反作用が働いているかって事なのですが、大きな括りとしては、犯罪をおかした結果逮捕されるということですね。
能動的に悪事を働いた作用があって、その反作用、つまり報いとして逮捕されている。
ここにはカルマの法則、自業自得がしっかりと働いている。
そこに必要なのは善と悪の定義づけ、それには何をするためにこの世に生まれた来たかという、大命題がからんでいて、「なぜ生きるか」という疑問に対する答え、それを紐解くにつれビッグバンの秘密が見えてきます。
そして現生で生きている以上誰かに操られているのではなく、自由意思で行動を起こしていて、そこには自己責任が伴うというか、自己責任しか反作用を受け止める術はないのです。
小さなくくりでいえば、ストレスのはけ口として万引きしていて、その心地よいスリルが作用して常習犯になっていた事も、作用と反作用、そのスリルで自分を満足させて、ストレスを軽減させることで、精神の釣り合いを取っている。
物質の作用反作用と全く同じ現象で、そこには、万引きをした瞬間から家に帰るとこまで続いている、いや、会社で働いている最中も思い出してスリルを感じて自己満足していたかも知れません。
万引きして逃げる事も作用と反作用ですよね、万引きという作用をお店にはたらいたから、スリルを感じつつ捕まらないように逃げる。
行動における作用と反作用、心の中では釣り合いというか、行動に伴うバランスを取っている。
お店の側としては、何度も万引きされる事に腹を立て、私設の万引き捜査員を雇っている。
万引きされるという作用に対して、防犯のために捜査員を雇う反作用の結果、捕まえる事ができ、釣り合いが取れている。
これでもし、捕まえる事ができなければ、いつまでも怒りは収まらず、時間の流れが感情を忘れさせるまで、精神の釣り合いは取れないでしょう。
でも忘れるという行為で、釣り合うか、意地でも捕まえる為に、お金を使ってとことん次の手を考えるか…、でも一年を365日と考え、私設万引き捜査員を雇って一日の日当が15000円としても年間547万5000円、盗まれたのが200円のシャープペン3本として一か月4回盗んだとしても、一年間で28800円。
万引き犯は他にもいるかもしれないから無駄にはならないでしょうが、私設万引き捜査員の人件費の方がはるかに高いかもしれない。
あなたならどうします?
ここで、お客様━━質問です。
どうして万引きは悪なのでしょう?
法律でそう決められているからという答えじゃ済まされませんぞ、お金を払わないで物を持っていく行為なんて、例えば大富豪が国民に物を提供するのが常識という国ならば、お金を払わずに物品を持って行くという行為は犯罪にはなりません。
でも、どうして万引き行為は悪なのでしょうか?
資本主義のルールを逸脱した行為だから?
社会主義でも盗むという行為は悪ですよね、でも同じ行為が悪じゃない場所もありませんか?
共有財産として誰もが持って行っていいという法律が有れば悪にはならない。でもこのケースの場合誰もが悪い行為とみなすし、道徳的にやってはいけないとされる。
古沸妖が何を言いたいかというと、他人の命を奪うという行為は典型的な悪ですよね、でも戦争において他人の命を奪うという行為は、賞賛されるものになったりする。
でも、他人の命を奪う行為は絶対悪でないといけないんです。
なぜなんでしょう?
多くの人間を悲しませ、周囲の人間の生活環境の安心安全を脅かせられるからですか?
それもあるでしょう。
では、命を落とした当事者はどうなるんですか?
周りの影響だけだと当事者間の作用反作用が説明できない。亡くなっているんだから、この世にいないから仕方ないのですか?
本当にそうなのでしょうか?
今回のケースで両親が悲しんでも裁判で犯罪者と判決がおりたという現実は変わらないのです、周りの人間が嘆き悲しんでも亡くなった本人が生き返る事はないのです。
亡くなったら何も反作用できないのでしょうか? 赤木館主はそうは考えませんでした。
さて、一体悪とはなに?
他人の命を奪うという行為が絶対悪なのはなぜなんでしょう?
善悪に関しては今後別のお話しで話します、それほど重要なのですな。
つづく
→第7話
第1話 1.プロローグ 2.ここは思念の世界です
第2話 3.物語を進めるにあたって
第3話 作用と反作用-1
第4話 作用と反作用-2
第5話 作用と反作用-3
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