全然場違いで結構 調子外れのリズムで結構

復職して3日目。

ベテラン管理職のくせに
対人支援職のくせに
サナトリウムで療養していた間に
すっかり目配り気配りの勘所を忘れてしまい
私の見落としたヒヤリハットに気づいた職員が
向こうから音もなく近寄ってさっと手を添えて声をかける

危なかった、接触するところだったかもしれない

緊張感と居場所のなさに
オロオロして
ウロウロして

それでも

チコさん、痩せたんじゃないですか。僕心配です。と言ってくれるかた。

元気出るからと、自宅庭から丹精込めて育てた葉の茂るニンニクを掘り起こして
今夜みじん切りにして卵とあえて食べるようにと手渡してくれるかた。
私今夜絶倫?笑。

後遺症で言葉を失った方が、訥々と言葉を絞り出して、本当になんでもなくてよかったと涙ぐまれる。

言葉はないけれど顔いっぱいに笑顔の花を咲かせて一日中私をニコニコと見つめてくれる方

陣中見舞いです、とレトルト食品の詰め合わせセットを送ってくださる方。夕飯作るの大変だろうと思ってくれてるんだろうな。

倒れそうになった資材を、両手が荷物でふさがっていたので、足でハシッとキャッチするお行儀の良い足技の私に、チコさんちっとも変わってないですねと笑いながら涙ぐむ同僚。

みなさんにどれだけ心配をかけていたのかと、申し訳なくて申し訳なくて、
小さな小さな吹けば飛ぶような職場なのに、席を空けてひと月以上待っていてくれたことが有難い。

復職するまでは、実は、自分のことで手一杯な人間が人様のお手伝いをするなんて、対人支援職はもう無理なんじゃないかなと思っていた。いずれにせよ、待っていただいている以上は、人として、一度は復帰しないと人の道に悖ると思って戻った。

まだ3日。やれる自信もないし、体力的にも精神的にも病前の自分に遠く及ばない。頑張りも踏ん張りもきかないけれど、変わらずみなさんは、チコさんチコさんと私を受け入れてくれて、イキっていた私がなんだかコッパズカシクナルホドで、私の属性や能力にかかわらず、そのままでいていいよと、口にはしないけど、態度でそう表してくれる。どっちが職員なんだか。そうなんだ。一皮むけば偏見まみれは私の方。

さあ、ウダウダこねくり回すときは終わった。

待ってくれる方の元に、明日も向かうのみ。

BGMは、くるり。
我が道を行くことにした方に、エールを込めて送ります。
誰がなんと言おうとカンケーネーという雄叫びをご一緒に。

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