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地に足つかない日々を

わかっている
地に足がついていない
フワフワとクラゲか雲か漂って
今ここじゃないことばかり思っている
だめじゃんマインドフルネスの反対のやつ苦笑

だから今ここで起きたことを書き留めて
錨のように自分を留めようとしている

時々正気に戻ろうとして何かが働き始める
炭鉱のカナリヤが鳴くのか

このまま行ったらヤバいんじゃないか
もう戻れなくなるんじゃないか
仕事はどうするんだ生活はどうするんだって
不安にかられてインドからも帰ってきてしまったしな

あのまま旅を続けていたら
二人はどうなっていたんだろうなと
今でも思うし
彼との旅はお役所に届けを出したことで終止符を打ったけど
放りだして生活を選んで後ろ髪は引かれたままだから
未消化の旅未満の旅が私の中には50を越えてもまだやっぱりある

いつか
四国八十八箇所巡礼なのか
ピースボートなのか
サンチアゴ・デ・コンポステーラなのか
シベリア鉄道なのか
ああバイブル握りしめて深夜特急に飛び乗るのか
まだ自分でもわからないけれど

円安になろうが
年を取ろうが
ボッチであろうが
旅を成就させたい成仏させてやりたいとやっぱりどこかで思い続けている

大学も多めに長めに学費を払って(≒留年)
バブリーな時期だったのに就職もしないで
バンドマンでデビューした人に
さらにパワーアップして
不惑真っ最中にユーラシア大陸を旅してる途中で出会って恋して
赤毛の被保険者第三号になるのかしらって生活力で暮らし始めたのに

気が済んだでしょ
帰って来たからにはリハビリ期間は許すけど
早く適応してねと言わんばかりに
彼からドレッドヘアもギターもタイダイシャツも取り上げて
生活でしょって、父親でしょって、
家は、生命保険は、国民年金も滞納してるの老後の人生設計どう考えてたの、お墓は、実家のご両親の介護はって
畳み掛けるように彼の苦手な現実を突きつけてマトモに軌道修正かけていったけど

一緒に私も息が詰まって詰んでいっただけだった

彼がそうだと思っていたけど
実は私にもフワフワとしたところがあって
彼がフワフワしだすと振り子でバランス取って
彼が避けて通ろうとする現実を拾い上げては
どうすんの一体!と突きつけて回ったけど
実は私もあんまり得意じゃなかったんだなと思う
やればできたからやったし誰かがやらなくちゃいけなかったと思うけど笑
本当はやりたくなかったし、しゃあなしやったんだと思う
子供という責任を背負ったから
彼にキツくあたったのは自分がキツかったから

もういい年こいて何になるのかわからない
どこに繋がってんのかわからないことに
脳みそと時間と身体をぶっこんでいくのは
なにがしたいんやオマエとツッコまれると
モジモジと言い淀んでしまう

けど

願っていると

私の旅がまた始まるときに
タンと滑走路を飛び立てるように
背筋を伸ばして海に漕ぎ出せるように
自分が身軽であるように
よっこらしょなんて婆さんみたいに
膝関節症ですってうずくまってたら乗り遅れてしまう

生活の不安に耐えられなくて
何か具体を積み上げれば
この不安が霧散するのかと思ったけど
syrup16グラムが言ってる通り
心なんて一生不安なんだ
不安だったのは生活のせいじゃなかった
心を持って生きようとする限り
一寸先の闇の不安が憑きモノで

好きになったり嫌いになったり
叫んだり黙ったり泣いたり笑ったり
コロコロと転石蒸せて生きてるって事自体が安定していない変わり続けていく儚い私たちで

不安というのはある意味
生きることのチンカスみたいなもので
要らないよって言ったって
ショウガナイついちゃうものなんだ
ああゴメン男女平等に配慮するなら
マン垢でもいい

不安を引き受けて
ふわふわと今朝も初夏の日差しを浴びて洗濯物でベランダは満艦飾

今日の船出はお仕事場まで笑

いってらっしゃい
今日も良い一日を

日本3大鬱バンド一角を担うのは
Syrup16g





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