言葉尻
尻軽に帳尻ときた
尻続きだなと
また尻でちょっと書いてみむとす
なにか書きたいことがあるわけでもなく
行き先が決まっているわけでもなく
ただ こんなふうに韻を踏んだ言葉遊びや
見た景色からの連想で始まって書くけれど
どこに連れて行かれるのかなと思いながら
行き先のわからぬトグル入力を片手にダイブする
それは脳内トリップでちょっと旅みたいだ
先日 事業所の創作の活動の講師の先生と
次回の打ち合わせをしながらよもやま話に花を咲かせていたら
人間の生きる本能を思い出させてくれたって話の流れで
共通の友人のプライベートなエピソードを
先生が口にされた
すこし赤裸々な極めて個人的な
でも人間らしいなって胸熱なエピソードだった
少なくとも私はそう思った
けど
言わなかったことにしてほしいと
数時間して先生からLINEでお願い文が来た
口外すべきでない個人的な性的なことなのに
私のミスです
どうして言ってしまったのかしら
言わなかったことにしてほしい
聞かなかったことにしてほしいと
ああ
言ってしまった言葉を言わなかったことにできると思ってるんだなこの人はと思うと
意外だった
普通の人だったらそこまで思わなかったかもしれないけど
長く美術に関わって地域で子供向けの絵画教室をやってこられた方だと聞いていた
アーティストだ表現者だと思っていたから
自分の発した言葉をチャラになんてできやしない
一度自分の口をついて出てしまった言葉は
もう自分の手には負えないし
相手の耳に入ってしまったら相手のもの
デリートなんかできない記憶を消去することなんかできないんだからって
だから恥をかくし
だから口を慎まなければならないし
だから言葉は選ばなければならないんじゃないのかなって
帰って長女に
言ったことって言わなかったことにできると思うって聞いたら
しばらく考えてから
時間によってはできるかもしれない
相手が忘れてくれれば
って答えるから
うん
そうだねって
ああこの子は発した言葉はもう相手のものだ自分の管轄外だって思ってるんだなって
そうだよねって気が済んでしまった
言葉狩りで言葉尻を捉えて
鬼の首とっ捕まえたみたいに
賢しら顔でキイキイ言ってるのかなと
薄い胸に手を当ててみるけど
いや
言葉に想いを乗せるのだから
その言葉にチンピクする自分はなくしたくない
チンコの
もといチコの感度は失いたくないと
寄り添うって
寄り添われるほうがそう思ったかどうかで
寄り添ったって寄り添った側がそういうのって
オカシクないかなっておでん突っつきながら今夜も性懲りもなく言い始めたもんだから
またママ屁理屈捏ねだしたよと何それって
娘らが破顔するけれど
うん今日の職員研修でね演者が
利用者に寄り添う支援って
バカの一つ覚えみたく言うんだけどね
いや寄り添ったって自己主張されてもね
寄り添われたと感じるかどうかは
寄り添われる側の決めることじゃねって
そう思ったらなんかもう何を聞いても白々しくなってきちゃって
主語が誰なのか
受動態なのか能動態なのかって大きな違いだと思うんよねって
屁理屈を
ああ
尻で書いてたら
屁が出てきちゃったな ぷうと
小さなオナラを置いて
お後がよろしいでしょうか笑
アカシアと言えば
喫茶店かバンプか迷うけれど
軍配はって思うけど
てゆうか選択肢は2択じゃないし笑
人には人のアカシアがある