いつだって井の中の蛙でいたい人生でした
わたしは昔から影響を受けやすい。
さまざまなドラマや憧れている人、身近な友人からもすぐに感化されてしまうのだ。
「こうなりたいな」が常にある。が、「こうなりたいな」が常に変化する。もちろん何にもなりたくない時もあった。
何者にもならないことがカッコいいとさえ思っていることもあった。
ここまで書くと、なんか意識高いっぽいヤツに見えただろう。
そんなことはない。わたしは影響されやすいドリーマーであると同時に屈強なリアリストでもある。
叶わない夢に時間を費やすのは無駄、という影響を知らぬ間に誰かから受けていたのかもしれない。
心の奥底に常に夢を抱えながら、自分が選ぶ道はいつだって身の丈にあった現実的な道だった。
今思うと傷つきたくないだけの意気地なしだったのかもしれない。
バレーボールの強豪校に進学しようと思った時もあれば、医者になりたいと思ったこともある。
今はお笑い芸人になりたいし、少し前は舞台女優になりたかった。
婚活パーティーの司会のバイトもしたかったし、サークルを立ち上げたりもしたかった。
バンドも組みたかったし、ダンスもしたかった。
でも怖かった。
いかにもすごそうな人たちが集まる集団の中で
自分の平凡さをわざわざ突きつけられに行くのが怖くて怖くて仕方なかった。
怖さゆえにどうやったらなりたい自分になれるのか、
情報を集めようともしなかった。
常に自分の居心地の良さと、いかに楽して大人になれるかを優先して、属す集団を選んできたと思う。
その中で認められれば満足だった。
いや、今思ってもすごく満足だ。なんて楽しい人生を過ごしてるんだろうと思う。
だけど時々自分を過大評価して、タラレバ思うことがある。
誰かが成し遂げたことが羨ましく、すぐに影響されるわたしは結局二番煎じなのかもしれない。
井の中が心地よくて今も抜け出せない。
抜け出す術も知らなければ探そうともしないしもがくこともしない。
「こうなりたいな」って常に思いながら過ごすのはストレスかかるけど悪くない。
きっと私は変わらない。
終わり。