新人賞下読みの辛さと発掘のネグレクト:創作のための戦訓講義88
事例概要
話題発端
※新人賞で類型的な小説を大量に読まされるという話題。一度ならず聞いたことがあるようなことだ。
キモい小説
※下読みがきつい作品の例
下読みというコスト
個人見解補足
下読みで類型的な、あるいは妄想的な話を読まされて辛いというのは愚痴としては分かる話ではあろう。しかし出版社が新人賞を設け、自身で新人発掘の機会を持とうとしている中、さらにそのコストをネグろうという意識があるなら問題だろう。
既にエンタメ小説、特にラノベでは小説家になろうやカクヨムといったプラットフォームで公開された小説を、ランキングなどに沿って選び出して書籍化を打診することでコストの多くを削減できているはずだ。このうえ、自身の用意した新人賞ですら選考のコストをひたすらに削りたいというのなら、出版社は何の仕事をして金を得ているというのか。
ライトノベルに限らず、疑似科学や極右に本を出す機会を設けるなど、出版社が問題のある書籍を出すことも多い。もう少し、出版社自身のブランドを保つ努力くらいはしてほしいところだ。