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蝉の一生と平家物語

夏休みやお盆休みも終わり、日常に戻った方も多いかと思います。

この時期になると、蝉の死骸が落ちているのをよく見かけますね。

蝉の死骸を見ると『平家物語』の冒頭の一節が浮かびます。

「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらわす。」

意味は、「祇園精舎(インドの仏教寺院)の鐘の音は、すべてのものが無常であることを響かせている。沙羅双樹(仏教における聖木)の花の色は、栄えた者も必ず衰えるという理(ことわり)を示している」。



今も昔も変わらない。
人間も動物も虫も等しく、生きとし生けるものみんな、栄えた者も必ず衰える(一生)のです。


蝉の種類によりますが、3年から17年も地中で過ごし、成虫になった蝉が地上で過ごす時間はわずか数週間〜1か月程度です。

それでも蝉は、自然の循環において重要な役割を果たします。

蝉が死ぬと、その体は徐々に分解され、土壌に戻ります。この過程で、蝉の体に含まれる栄養素が土に還元され、植物の成長を助けることになります。自然の循環における一部であり、生態系のバランスを保つ重要な存在です。


私は世の中に対して役割などとは言いませんが、小さな所でお役にたてて、目立たず静かに去っていきたいと思っています。

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