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1分ユーモア:坂口安吾

1分で読み終わるユーモアをお送りします!
朝礼、今日の一言、何かしらの挨拶の場ですぐに使える名言を書いていきます。

今回は、戦後激動の中で日本が再生を模索している時期を生きた作家、坂口安吾を取り上げます。この時代は、人々は国家や社会に絶対的な価値を置けなくなり、「自分は何者なのか」「人間は何のために生きるのか」といった根本的な問いに向き合わざるを得ない状況に追い込まれていました。

「人間は孤独であるからこそ、人間なのだ」


彼は「堕落論」や「白痴」などの作品を通じて、従来の価値観や道徳に縛られない、個人としての「生」を主張しました。日本が再建されるためには、過去の価値観に頼らず、それぞれの個人が真実を見つめることが必要だと考えていました。人間が本来持つ弱さや孤独に正面から向き合うことで初めて、真の人間性が明らかになると信じていたのです。

孤独を単なる寂しさや悲しさではなく、他者と違う自分が「個」である証だと捉え、人間関係や社会の中での自己喪失こそが問題であり、孤独はむしろ「自分」を確立するための道筋だと感じていたのでしょう。
常に「何かと繋がっている」状態である現代人にとっても考えさせられる言葉ではないでしょうか。

この言葉は、現代においても強いメッセージを持っています。SNSやネットで繋がる一方で、孤独を感じる現代の私たちにとって、安吾の言葉は「孤独と共にある人間性の大切さ」を再認識させてくれます。孤独を感じるときこそ、それを否定するのではなく、自分の中の本当の声に耳を傾けるチャンスだと考えることで、自分を深く理解し、他者への共感も育まれるでしょう。

ちなみに、この時代の作家さんの作品は漫画化されているものを読んできました。「堕落論」「白痴」がKindle unlimitedの対象になっていたので置いておきます。

良き一日を。

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