愛していると言ってくれ⑦
「私はあの商社マンだね、ま、年収はいいし出世したらいずれ駐在マダムも夢じゃない!」
「なら私は斜め向いの広告代理店で手を打つか」
レイコとマリは、今の今まで目の前に鎮座していた男たちの品評会で盛り上がっている
「ねぇ、メイは?誰狙い?」
「私、そうだな、今日は収穫なしだね」
「えー、メイいっつもそれじゃん。理想高すぎない?」
「ふふふ」
冷めた肉を突きながらメイはふと思った
「親の馴れ初めってなんだったっけ」
ぶっちゃけどうでもいいと言えばそれまでだが
あまりに知らない