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自然災害と家とお金:3-3. 津波はそこまでのぼってくるの!?

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マンションから海を見たらさ、ささーって引き潮になっていたんだよね。あんな重たい海の色を初めて見たよ。地下駐車場に置いてあった車を引き上げた方が良いと思って、慌てて車を地上に避難させたよ。
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こんばんは、あじさいです。
昨日の朝、通勤の電車で盛大に3駅寝過ごしました。
消失マジックか……と思うくらい、電車から乗客が消えていました。

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さて、前回は地震の揺れによる被害についてお伝えしました。

地震学の権威である先生曰く、日本のどこでも震度6弱の地震は起こり得るといいます。
なので、昨日の内容はお読みいただいている皆さんに関係することでした。


さて、今日の話は津波。
2011年に発生した東日本大震災の際、東北地方~関東地方にかけて太平洋側の広いエリアで大きな被害を受けました。お亡くなりになった方、行方不明の方合わせて18,000人を超えました。

将来的に、南海トラフ地震が発生したときを考えると、非常に広範囲で被害が発生すると予想され、また、被害者の数も東日本大震災をゆうに上回ると考えられます。

津波って何!?
どう逃げるの?って方はこちらをご覧ください!

津波の被害を受ける範囲

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内閣府(東北地方太平洋沖地震を教訓とした地震・津波対策に関する専門調査会第1回会合資料より)

津波なので、海に近い地域で被害が発生します。
なので、家の立地が重要であるということがわかりますね。
東日本大震災のときは、上の図のうち、色が付いた市区町村で津波による浸水が確認されました。実際の浸水範囲は、色が付いた市区町村の面積のうち、5%弱でした。
岩手、宮城、福島の被害がよく報道されていましたが、実際には青森県~千葉県まで浸水被害が発生しました。

津波は河川をのぼって襲ってくる
意外と知られていないのですが、津波は河川を逆流します
下の図の青い線をご覧ください。この線は河川を強調した線ですが、この線の両サイドで浸水が発生していることがわかります。
したがって、海から離れてOK!だけではなく、海岸近くでは河川からもある程度距離を取った方がいいことが分かります。

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内閣府(東北地方太平洋沖地震を教訓とした地震・津波対策に関する専門調査会第1回会合資料より)
あじさいが青い線を加筆。

津波による住宅への被害

ここでは、東日本大震災の被害状況を例にお伝えします。

・戸建ての住宅(木造)
津波の浸水深さがおおよそ2mを上回ると、家の構造(柱やはり、壁)に被害を及ぼしました。また、2mを境に住宅の流出が増えていました。
もちろん、2m以下でも、住宅への浸水被害が起きていました。

津波の浸水深さが6m(建物2階くらいの高さ)を超えると、住宅の流出は80%を超えていました。

気象庁:津波の高さと被害との関係より

・鉄筋コンクリート造のマンションやビルなど
2階建てまでの低層の鉄筋コンクリート建物では、建物の倒壊や1階部分の層崩壊(1階部分の柱が倒れてしまうこと)が発生しました。3階建て以上の建物では1階部分の層崩壊は起きていませんでした。

また、津波の浸水深さが建物の高さを超える場合、4階建ての建物でも津波の力で建物が浮いてしまい、転倒してしまう被害が発生していました。

加藤(2012)鉄筋コンクリート造建築物の津波被害と津波避難ビルに関わる研究、コンクリート工学

津波の危険性がある、でも海沿いに住みたい!

だって、シーサイドライフがあこがれだもの!
もちろん、海沿いに住みたい!って方、いらっしゃると思います。

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実は、あじさいの実家も海まで歩いて5分です。
しかも、平屋……えっ?東日本のとき?もちろん、親は避難しました。
ちなみに東日本大震災の前年に建てた家でした。
週末、サーフィンをしたいがために家を建てたらしく、その結果、津波リスクがうんと高くなりました。。。

戸建てに住みたい!って方
出来るだけ、標高が高く、海から離れたところに建てて下さい。
河川から離れた場所を選んでください。
家が津波に浸かると、家を建て直す可能性がうんと高くなります。
浸水しただけでも、壁や床の修繕が必要になってしまいます。

いやいや、それでも海の近くの戸建てに住みたい!って方
命を守るのが最優先。でも、どうしても海の近くに家を建てるのであれば、火災保険に地震保険の特約を付けることを強くおすすめします。
(地震保険って、単独では入れないんです!詳しくは今度!)

リスクが高いところに住むのは自己責任。
お金である程度解決する方法もあります。
詳しくは改めてお伝えしますが、火災保険みたいに自宅の金額の全額は補償されません。最大半額までの補償です。

マンションに住みたい!って方

住むなら、鉄筋コンクリート造の中~高層マンションだと思います。
一般に、建物の階数が増えるほど、1階部分の耐力が大きくなります。
ただし、マンションの電源設備が1階とか地下の物件で浸水対策がされていない場合、マンションは無事でも停電になってしまう可能性があるのでご注意を!
また、駐車場が地下の場合も津波の浸水が考えられますので要注意ですね。

※冒頭の話はあじさいの大学時代の友人の話でした。

最後までご覧いただきありがとうございました!

あじさい

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