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時間の流れ。

家を一歩出れば山と田んぼと畑しかない。
そんな土地で育った。
緑は当たり前のように私の傍にあった。
私の家は山を所有していた。
ご近所さんはそんな家ばかりだ。

時間の流れはゆっくりだった。
すごく長い時間を過ごした気分なのに、
まだ一日が残っている。
そんな感じだ。

朝起きて、
朝食食べたと思ったらもうお昼、
昼食の食休みをしたと思ったらもう夕方、
という勢いで時が流れているように感じる
東京での暮らしとは大違いだ。

正直、本当に時間の感覚が
東京と実家の地とでは違うのではないかと
本気で思っている。

だって、本当に違うのだ、感覚が。

東京は、
3倍速で時間が進んでいるのではないか
とさえ思う。

それは仕事ゆえなのか。
この自粛騒ぎで、
通常通りの仕事ができていない。

通常通りの仕事が回らなければ、
売上が確実に落ちる。
売上が上がらなければ、
解雇以前に、職場が文字通り「なくなる」。

そんなわけにはいかない。
今務める場所は、
私にとっても、
利用する方々にとっても、
大切な場所だ。

だから、あの場所を維持する為に
新しい企画を立ち上げ、
毎日新しいことを取り入れ、
ピンチはチャンスなのだと言い聞かせ、
毎日寝る間も休む間もなく
人に会ったり(オンラインで)、
連絡したり、
拡散活動をしたり、
とにかくスマホから手を離すことがない。

ともすれば、
食事をすることも忘れ、
ずっとパソコンやスマホ画面ばかり見て
気がつくとカーテンを開ける間もなく
辺りは再び暗くなっている、
というGWを過ごしたところだった。

好きな仕事なのに、
苦しくなったりすることもある。
すべては好きな仕事のため、
大切にしている場所のためなのに、
時に苦しくなる。

そんな時の救いが、
実家の自然だった。

緑が心から好きだ。
緑にこそ癒される。

今年の春はまだ帰れていないけれど、
今はカメラロールに残っていた、
去年の写真で我慢する。

実家にある大きな木は、
私の守護精霊らしい。

それを聞いてから、
まだ帰れていない。

いつもそこにあると思っていた場所。

夏には帰れるといいな。

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