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すげーヤツに出会ったときは

「ああ、コイツには死んでも勝てんわ」

生きてると、本気でこう思うことがある。


野球が得意でずっとやってても、
クラスが上がればもっと凄いヤツはいくらでもいる。

勉強が得意でずっとトップでも、
東大に入ればもっとできる奴はいくらでもいる。

プレゼンが得意だと思っていても、
人前でしゃべるのをやめたくなるくらい上手いヤツはいくらでもいる。


自分がこれまで貯めてきた「自信」って、
全然大したことなかったんだ。


そう思うわせるような、残酷な現実に出会うことがある。


「もう一歩で手が届く」
そういうレベルであれば、

嫉妬や、
悔しさや、
ムカつくことで、

自分自身を未だ保っていられる。
「なにくそ」で未だ頑張れる。

でも、そうではなく、

「ああ、コイツには絶対勝てんわ」っていうレベル。

「ああ、もう戦意すら湧かんわ」っていうレベル。


もう、
勝つとか、負けるとか、そういう次元ではなく、

ハナから勝負にすらならないレベル。


こういう「すげーヤツ」に出会ったことで、
自分がこれまで目指してきた世界を諦めることがある。


自分がこの先、

どんなに頑張っても、
どんなに努力しても、
どんなにひっくり返っても、

今の延長線上の未来に、
目の前にいる、すげーヤツを超えるのは無理だな。

そうやって、観念することがある。

このとき、

それを続けるべきかどうか?
それをやめるべきかどうか?

ということよりも。

「自分には敵わない相手がいる」という現実と、
自分がどう向き合っていくのか?


大切なのは、こっちの方。

実際、
自分よりすげーヤツなんて幾らでもいるし、

自分が常にトップで、
死ぬまでそのポジションをキープし
走り続けれる方が不自然なわけで。


ずっと勝ち続けることはできないし、
勝てばどっかで負けることだってある。

でも、

だからといって、それで不幸になるわけじゃない。
それで、幸せになれないわけじゃない。


自分よりすげーヤツがいるからといって、
それで自分が不幸になるわけじゃない。


他の誰かと比較して、
自分のポジションや立ち位置が優れているか否か、

ここだけに「安心感」を覚える人生は、どっかで息詰まる。

どっかでしんどくなる。

どっかで苦しくなる。


「ああ、コイツには死んでも勝てんわ」

そういうすげーヤツにであっても、
そのことで自分が不幸になるわけじゃない。


自分の今いる位置やポジションに、
どんな意味づけをするのか

それを決めてるいるのは、いつも「自分」なのだ。





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