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中国の家庭料理にプルドポーク??

プルドポークってご存じですか?

プルドポークとは豚の肩肉に低温でじっくり火を通し、細かくほぐしてソースで和えた料理。

アメリカ南部のテネシー州メンフィスやノースカロライナ州の代表的なバーベキュー料理とされる。

本来は野外で長時間燻して作るが、屋内でスロークッカーを用いて蒸し煮にするタイプもある。

パンに乗せたり、単独で食べたりする

中国家庭料理にプルドポークがあった???

実は中国の東北地方にも同じような食べ方の家庭料理があるんです。

吉林省出身の料理人の方と仕事でご一緒した時に仲良くなり、自宅に招かれたときに出てきた料理です。

豚すね肉を骨付きのまま2時間煮込んでいき、手でほぐしてニンニク醤油でいただきます。

ホロホロにほぐれる身の柔らかさと脂身やスジの部分がトロトロ

初めて食べた時はシンプルなのに食感も楽しく「奥深いなぁ」と感じました。

料理名を聞いたら、「昔から家で食べてるだけ、名前はないよ?」とのこと

なので、勝手に「プルドポーク」の名を借りました。

その時は本当にシンプルに葱と生姜だけで煮込んだものでしたが、香辛料を加えてさらに香り高く作ってみたくなり、それがこのレシピのキッカケになります。

おかずにもなりますし、お酒のお供にもサイコーです

では、作っていきましょう!

■材料■

豚すね肉        1㎏

葱(青い部分)     1本分

生姜          50g(小さめ1個分)

鷹の爪         5本

八角          1個

青山椒(ドライ)    3g(小さじ1杯分)

桂皮(シナモン)    2g(2㎝くらいを1枚)

料理酒         50㏄

※青山椒は花椒(ホアジャオ)でも代用可能です。手に入らなくてもご安心を(^^)/

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※左上の皿生姜 右上の皿 鷹の爪 下の皿の左側 青山椒 右上 桂皮 右下 八角

■ソース■

油辣椒         大2

醤油          大2

酢           大1

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正式名 老干媽 香辣脆油辣椒

(ロウカンマ シャンラーツィユーラージャオ)

見た目は真っ赤で辛そうですが、玉ねぎ入りなので香りと甘み、ちょっと辛い(人によってはほとんど辛くないかも・・?)

まさに万能の調味料です!

中国人で知らない人はいないぐらいメジャーなヤツです!!

我が家では常にストックしてあり、なんにでもかけてます。

次はこの調味料の使い方など紹介しようかな・・・?

■作り方■

①豚すね肉は一度水でさっと洗ってザルにあけて水気を切ります

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②大きめの鍋に下から葱の青い部分、生姜を入れて、豚すね肉を乗せていきます。その上に香辛料を乗せ、料理酒を振りかけます。

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③浸るくらいの水を入れていき点火します。沸くまでは強火で一気にいきましょう!

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④沸いてきたらブクブクと白い灰汁が出てきますので、丁寧に取りましょう。灰汁引きが不十分だと臭みや雑味が残ってしまいます。盛り付ける時の見た目にも影響しますので、根気強く灰汁が出なくなるまで取りましょう!

※灰汁引きの時は中火~弱火にしてから行う方が取りやすいです

⑤灰汁引きが終わったら、蓋をして一番弱い火にして90分煮込んでいきます。

※鍋に蓋をする利点① 熱効率が良くなる。

蓋をすることによって弱火でも熱が逃げずに一定の温度で煮込んでいく事が出来ます。また、ガスの消費を抑えられます。

※鍋に蓋をする利点② 煮詰まらない。

蓋をすることで加熱による水分の蒸発を抑えられるので、煮汁が減らずに一定の塩分濃度が保てます。今回は塩分は入ってないですが、いろんな煮込み料理に応用できます。

⑥煮込んでいる間にソースを作っていきましょう

ソース作りはカンタンに混ぜるだけです。

他にも生の刻みニンニクと醤油を混ぜただけのニンニク醤油もオススメですが、今回は油辣椒でソースをつくります。

⑦90分後、菜箸などで肉の柔らかさを確認しましょう。プルプルになっていたら火を止めて蓋をしたまま粗熱が取れるまで放置します。

加熱調理を止めた後そのまましばらく置き、余熱でさらに火をとおすことによる利点

◇ガスの消費を抑える◇

◇火加減を気にすることなく他の事が出来る◇

◇煮崩れしなくなる◇ 加熱中は常に振動しているので、それが煮崩れの原因になりますが、しばらく置くことで余熱でやさしく火が入っていきます。

◇煮汁に溶けだした旨味が肉に戻る◇ 加熱中は具材に圧力がかかっているので、旨味が煮汁に溶けだしますが、火を止めた後しばらく置くことで具材に溶けだした旨味が戻ります。

⑧粗熱が取れたらバットなどに取り出し、表面が乾かないようにラップします。(すぐ食べる場合はそのままお肉だけをお皿に盛り付けましょう)

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冷蔵保存で3日はいけます。食べきれなかった分は煮汁と共に冷蔵庫へ、翌日のもう一品になる事があります。

冷凍はしたことないのですが、煮汁と一緒にジップの保存容器に入れておけば大丈夫だと思います。どうしても食べきれない時は試してみてもいいかもしれません。

※煮汁は香辛料の香りと肉のうまみが溶け出しているので、取っておけばほかの具材で再利用できます。一度ザルなどでこして別の鍋に残しておいてもいいですね。

我が家ではこれを再利用して豚ナンコツと大根を煮込みました⇩

https://twitter.com/AJ737589311/status/1402188039825227778?s=20

⑨お好みの野菜と共にお皿に盛り付け、ソースをかけて完成です。

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■まとめ■

・灰汁引きはしっかり!

・煮込み時は蓋をする!

・余熱で火をとおす!

・冷蔵保存できます


最後までお読みいただきありがとうございました。

今回は私が教わった中国の家庭料理を自分流にアレンジしてご紹介しました。

既存のレシピを自分好みにアレンジするって楽しいですし、美味しくできるとさらに嬉しいですよね!!

今後もレシピ本に書かれていない細かいノウハウや手順の組み立て方を投稿していきます。

これからもよろしくお願いします。

皆様の楽しい料理時間の助けになればと思います。

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AJ@中華料理の異端児
コンテンツをご覧いただきありがとうございます。頂いたサポートを励みに、今後も皆様の料理のお手伝い、献立のヒントになるような有益なコンテンツの作成に役立たせていただきます。今後ともよろしくお願いいたします。 ※頂いたサポートで新しい調味料や調理器具を揃えたいと思います。