東北・北海道旅行 14日目
さて、初めてのキャンピングカー旅行も最終日。
朝6時には起床し、車の外に出てみると駐車場は満車。
子どもたちとトイレに出かけると、道の駅の裏には大型遊具を擁する公園も。隣接して24時間オープンのマックスバリューもあり、車中泊の人々には大人気の道の駅だったようだ。
朝ごはんに購入していたおにぎりをサクッと食べて、朝8時には立石寺へ到着。
”月日は百代の過客にして、行かふ年も又旅人也”
東北地方で私が行きたいとリクエストしていた場所。芭蕉が奥の細道で
”山形に立石寺という山寺あり~一見すべきよしと人々の勧むるに~”
と読んでいたこと。そして切り立った崖の上に立つ小さなお堂を女性誌で見て、いつか行きたいと恋焦がれていた場所。別名”山寺”。
その場所は1000段の階段を上った先にあると聞いており、夏でも陽射しが高くなる朝一で登るとよいとのことだったので、8時には石段を上り始める。
陽射しはあっという間に強くなったが、木立に囲まれ、一歩が低めの階段は歩きやすい。
山の中腹の立派な仁王門を通り抜けると、奥の院の手前に開山堂があり、その隣に切り立った岩の上に写経を納める小さな納経堂があった。
誰がこんなところに建てたのだろうと思うほどすごい場所にポツンと建っていた。この景色こそ私が女性誌で見た空に浮かぶように建つお堂だった。
開山堂から右に上がると五大明王を奉る五大堂。こちらは舞台造りの建物の階段を上がり、開放的な舞台上から眼下に広がる景色を眺めることができた。
パノラマに広がった絵巻のような景色を眺めながら、風が吹き抜け、下界から遠く離れたこの山の上で聞こえてくるのは蝉の鳴き声だけ。まさしく”閑さや岩にしみいる蝉の声”この場で芭蕉はこの名句を詠んだに違いないと確信した。
きっと彼が見た景色は今私がみている景色とそれほど変わったものではないのではないかという確信と共に。
その後、ゴールである奥の院で小休憩し、再び階段を下りる。階段を下りながら見える景色もまた違った景色で美しい。この山上からの景色こそがこの寺が山寺と呼ばれる所以なのだろう。
下山後は山形名物の玉こんにゃくを食べながら小休憩。そこに水に浸すと文字が浮かび上がるという水神籤を発見し、子どもたち3人が体験。蓮の花に囲まれて浮かび上がるお御籤の大吉の文字。
家族一同、大喜びで最高の天気に恵まれた立石寺を後にする。
その後、朝からの階段上りの疲れをいやすため、”天童最上川温泉ゆぴあ”へ。公営の施設なのか、利用料が大人350円、子ども100円と破格の安さ。
施設は清潔で広く、露天風呂はこれでもかと広く、開放的で太陽の光がまぶしいほど。日陰を探しながら気持ちよく朝風呂に浸かることができた。
そして、山形といえばフルーツ。子どもたちが美味しいフルーツを食べたいと往路に言っていたが、その機会に恵まれず。館内のレストランで探したが、メニューにはなし。しかし、館内で販売していた桃を購入したら、スタッフの方がサービスでカットしてくださった。風呂上がりの桃!少し硬めの甘い桃。最高だった。
その後、天童市から米沢市へ移動し、最後の昼食。
最後の晩餐ならぬ昼食は米沢牛
もちろんお目当ては米沢牛。焼き肉で食べようとウキウキ出かけるとお目当てのお店は軒並み予約でいっぱい。
焼き肉屋さんではないが、”肉のグッド”という米沢牛専門店で米沢牛をいただいた。地方の美味しいものを食べるのが子どもたちの今回の旅の楽しみでもあったので、往路で果たせなかった、山形での美味しい物、フルーツ&米沢牛を食べることができて大満足で東京へ戻る。
山形から東京までのロングドライブ。できれば栃木あたりのSAで夕食に佐野ラーメンでも食べたかったが、都心に近づくに連れこの旅初めての渋滞に巻き込まれ、なんとか20時すぎに東京の自宅へ。
そこから車の荷物を部屋まで汗だくになりながら搬出。車の中の掃除をし夫は再び一人で車を返却に池袋まで。
22時に池袋で車を返却する予定だったようで、なんとか間に合ったようだった。
初めてのキャンピングカーの旅。初めての東北・北海道の2週間の旅。子どもが小さいからこそ楽しいキャンピングカー。日本の地方の良さを発見することもでき、子育て世代には強烈にお勧めしたい。
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