書を持とう、うちに居よう(バーナード嬢曰く。/施川ユウキ)
君は今、何をしてる?
何かしてる? 何もしてない? まあ、どっちでもいいんだけどね。
……もし、何もしてなかったらさ、本でも読まない?(それとも、すでに読んでいるのかな。)
だってさ、読書っていうのは、脳に多大なる影響を――とか、そんなことをいうつもりはない。
ただ、「スマ○ラ、一緒にやろうよ」とか、「おすすめのユーチューバーがいてさ」とか、そんな誘いと同じノリで、「本でも読まない?」って話。
実はね。あんまり読書をしない人にこそ……いや、これは読書好きの人にもおすすめしたいな……いきなり活字の本じゃなくていいから、読んでほしいマンガがあるんだ。
君は、『バーナード嬢曰く。』を知ってる?
*
本の中で本が紹介されることがある。作中で主人公が読んでいたり、あるいは、何かの比喩で取り上げられたり……。(ぱっと思い付くのは、村上春樹かな。)
そのタイトルを読んだことがなかったら「今度読んでみよう」、読んだことがあったら「そうそう、わかるわかる」……。そんな気持ちになったことはない? 『読んでおくべき』とか『読まないと損をする』とか、そんな煽り文句よりも、よっぽど惹かれない?
その究極形が、『バーナード嬢曰く。』だ。
『バーナード嬢曰く。』は、一言でいえば、読書漫画だ。本好きの高校生達が、各々好きな本を囲んで、それらを紹介し合ったり、文句をいい合ったりしている。(もちろん、図書室が舞台。)
唯一、主人公・町田さわ子は、読書家に見られたいだけの『エセ読書家』だったんだけど(それはそれで、面白かったけど。)読書好きの友人達と仲良くなっていくにつれて、自身も本当の本好きになっていく過程が、何とも心地いい。
そうだよな。読書は一人で楽しむもんだけど、それを語り合うのも楽しいんだよな。だって、漫画やゲームだって、そうじゃない? 自分が好きなものを語り合えるのは、何よりも――なんていってしまえるほど、幸福なことなんだから。
*
君は今、何をしてる?
万が一……っていうのは、大げさかな。本を読んでいたら、何を読んでいるのか、教えてほしいな。
その本を僕が知っていても、知らなくても、それぞれの楽しみ方があるからさ。
それで……もしよかったら、『バーナード嬢曰く。』も読んでほしいな。
もしも、君が読んでくれたら(もしくは、読了済みだったら)感想を言い合いたいな。
バーナード嬢曰く。/施川ユウキ(2013年-)※Kindle版より
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