文学イベント東京vol.3ありがとうございました!〜会場参加&通販参加レポ〜
作品を書店で販売、事後通販もしていただける一次創作同人誌即売会「文学イベント東京vol.3」に、不束百との合同サークル「白白明けで待ち合わせ」として参加させていただきました。今回は委託参加と会場参加がありましたが、当サークルは会場参加で、現地にて作品の頒布を行いました。久しぶりに二人での即売会です。
文学イベントへの参加は二回目になります。前回は委託イベントでした。その時のレポはこちら。
日記代わりに、参加した感想と反省などまとめていきたいと思います。
文学イベントとは
上記の通り、一回の参加で会場でのイベントと通販を行っていただけるイベントです。
今回は10/14にでの蔦屋書店 代官山 DAIKANYAMA T-SITE GARDEN GALLERYでのイベントでした。
当日までの流れ
今回は会場参加ということで、申し込みの後は、普通の即売会と同様に準備を進めました。
新刊の制作
新刊として、前々から制作予定だった『箱庭の少女と永遠の夜』の製本に取り組みました。9月から取り組み始め、10月初頭には届くように発注しました。
今回はフルカラー挿絵入り本という新しい試みで、かなりいろいろと悩んで、きちんと形にできるか不安だったのですが、綺麗に製本できてよかったです。お客さんにも、「装丁が素敵」というお言葉を掛けていただけました。
新刊のお知らせをしたところ、たくさんのご反応をいただき、これは売り上げが期待できるかな?と思い、少し多めに持ち込むことに決めました。
フリーペーパーの制作
今回、イベントの出店では初めて、無配(フリーペーパー)を用意することにしました。
T-SITEでの開催ということで、普通の同人誌即売会とは勝手が違うだろう、と予想して、まずは興味を持ってもらえたら、と思ったのです。
フリーペーパーには、軽い自己紹介を兼ねたご挨拶、掌編小説、販売中の本の紹介を載せました。ブースに立ち止まってじっくり見てくださる方や、無配のお渡しをきっかけに作品を見てくださる方がいらっしゃったので、制作したメリットは大きかったな、と思います。
フリーペーパーに掲載した掌編小説は上記の「アクアリウムの街で」です。得意のほっこり系ショートショートにしました。ちなみに記事の中で、フリーペーパーのPDFデータを配布しております。
設営用品の用意
今回は二人で2ブース分(長机1つ分)での参加になったので、新しく設営用の布を買い足したり、多めに設営用品を持っていくようにしました。
宣伝
今回は会場参加ということもあり、前回のイベント参加時よりも宣伝に力を入れました。Twitterとnoteを中心に、他のSNSでも少し言及する、といった形で、特にTwitterでの発信を積極的に行いました。内容としては、新刊の宣伝を主にしていました。
結果、事前にチェックして来てくださった方も複数人いらっしゃったので、成果を出せたと思います。
当日
今回は宅配搬入を使わなかったのですが、会場までの移動距離を考えると大きな荷物は持ちたくなかったので、リュックとトートバッグ、というかなり身軽な手荷物で挑みました。とはいえ、リュックには詰められるだけの本を詰めていたので、とにかく重たかったです。帰りは軽くなって良かった……。
不束百と代官山駅で合流し、10:30ごろに会場に到着。T-SITE、広い!というのが印象的でした。蔦屋書店と少し離れたところに会場であるGARDEN GALLARYがありました。思ったより離れていたので、こんなところまでお客さんが来てくれるのだろうか、と少し不安にも感じました。
意外と設営時間に余裕があり、ゆったり設営できました。少し腹ごしらえをしつつ開場を待ちました。
12:00ごろ、開場すると少しずつ人がやってきました。17:00に撤収しましたのでその後のことは不明ですが、個人的に12:30〜14:00台がピークだったように感じました。すごく賑やか、というほどではありませんが、ぽつぽつと人が絶え間なく訪れる感じでした。会場外にも多く人が行き交っていたので、その影響かもしれません。
開場後すぐに来てくださった方々は、同人誌のイベントに馴染みがない方が多かったように感じて、皆さんすぐに通り過ぎていってしまうので、声を掛けても良いのだろうか、と躊躇してしまいました(声を掛けてみればよかったな、と今振り返って思います)。
海外からの観光客らしき方々も多くいらっしゃり、英語の勉強不足を自省しました。本はともかくとして、イラスト系のグッズは見ていただけたかもなぁと。……とはいえ、日本人相手でもこちらを眺めてゆっくり歩いてくる方にしかお声がけできなかったので、英語が話せたところでどうにもならなかったかもしれないです。
しばらくすると即売会慣れしていそうな方々もいらっしゃって、以前の文学イベントで作品をご購入くださった方も来てくださいました。直接ご感想をいただき、とても嬉しかったです。他にも、Twitterで見て気になっていて、と新刊をお手に取ってくださった方も。宣伝を頑張って良かった、と報われた思いになりました。
複数名から本の装丁を褒めていただけたのも嬉しかったです。各作品の表紙イラストを務めてくださった不束百ちゃんやさとざき幸ちゃん、藍染さんに感謝が尽きません。
一方で、会場に入ってきてくださるお客さんは多くはなく、ブースに立ち止まっていただけることはさらに少なく、購入に辿り着く以前の問題を感じたので、途中で積極的にフリーペーパーを配っていく方針に切り替えました。この戦術はかなり効いたと思います。フリーペーパーをお渡しして、さらに近くにある見本誌を見ていただいて……という動線ができたので、立ち止まっていただける回数が増えました。
しばらくすると人が途絶えて、空き時間が長く続きました。持ってきていたスケッチブックに落書きしつつ、たまにお客さんがいらっしゃったら対応する、という形で過ごしていましたが、それにしてもけっこう、時間を持て余してしまい……。T-SITEを散歩してきてもいいかなぁ、と思い始めた頃、ようやく人が少し入ってきて、16:00頃にはフリーペーパー20枚すべてを配り終えることができました。
17:00に撤収予定だったので、その後は宣伝は控えめに、ゆったり過ごしました。
また、いくつかの作品の通販を運営様にお願いしてお預けしてから、少しだけお買い物をして、この日は撤収させていただきました。
手荷物と時間の都合で、事前にチェックして気になっていた委託品のみ購入しました。リアルイベントは、荷物の重量がハードルになりますね……。
通販
通販では、新刊である『箱庭の少女と永遠の夜』、サークル合同詩集『夜を辿る』、大学の友人たちと制作したアンソロジー『想いを結わう』、サークルの相棒である不束百のイラストポストカード3種を委託しました。
通販開始直後、早速イラストポストカード2枚の購入報告があり、興奮気味にスクショしました。会場の方ではポストカードの売れ行きが芳しくなかったので、通販をお願いして良かったね、と百ちゃんと話しました。自分のことのように嬉しかったです。
翌日には、新刊『箱庭の少女と永遠の夜』の購入報告が相次ぎました。
元々、宣伝投稿にたくさんご反応いただいていたので、多少の期待はあったのですが、立て続けに売れたのでどきどきしました。
新刊は他の作品と比べてもややお高めの価格設定でしたが、「イベント価格でご購入できる貴重な機会」「イベントでご購入いただいた方がお得です」という宣伝文句が効いたのかな?と思っています。(あるいは、その後の販売が未定、というレア感もあったかもしれません)
会場でも「イベント限定価格」というのが決め手のひとつになった、という方がいらっしゃったので、こういう売り出し方もありなのかもしれないですね。私も期間限定、などに弱いタイプです。笑
その後も毎日欠かさず宣伝を行いました。Twitterをフォローしてくださっている方からすると、宣伝が多くてうるさかったかもしれませんが、Twitterは投稿が間引きされるなどと言われているので、気持ち多めに。途中で規約変更の騒動があり、Blueskyへの移行者も増えたので、そちらの方でも宣伝を増やしてみました。
運営様の方でも、毎日通販の宣伝をしてくださっていて、リポストもしてくださったので大変ありがたかったです。運営様が積極的に発信してくださるのが、このイベントの良いところだなぁとつくづく思っております。
最終日には、福島県楢葉町のまざらっせにて、通販作品の展示を行っていただきました。
感想と反省
会場参加の感想と反省
参加前は、「同人誌に馴染みのない方が多そう」「ビジュアルで伝わる作品が強そう」と予想していましたが、予想とは違う結果になったのでかなり驚きました。
当サークルの場合ですが、購入してくださった方々は元々同人誌やWeb作家に興味がある方、もしくは自身が創作活動をしているという方が多かったように感じます。つまり、予想とは違い、文学作品を求めているお客さんばかりでした。実際、シールやポストカードなどのイラスト作品よりも、小説本に興味を持っていただくことが多かったです。
そのためか、値段にかかわらず中身を見て選んでいただけて、お高めの作品(『箱庭の少女と永遠の夜』、1500円)も思った以上に売れ行きが良かったです。ただ、高額作品の購入は、宣伝を事前に見てくださっていた方の割合が多くを占めていたので、宣伝で興味を持ってもらうことはかなり大事だと思いました。
初見の方には掌編小説集『ゆめのかけらたち』と詩集『夜想』が好評でした。やはり500円前後くらいだとお手に取っていただきやすいので、その辺りの価格帯の作品も用意しておくと良さそうです。
結果的に、直接販売では、『箱庭の少女と永遠の夜』、『ゆめのかけらたち』、『夜想』が満遍なく人気でした。自サークルのコンセプトを「夜」に振り切っているので、夜モチーフがお好きな方に興味を持っていただけたのかな?と思っています。
参加前の予想と異なり、イラスト作品の売れ行きが芳しくなく、そこは誤算でした。「綺麗」「かわいい」などの感想はたくさんいただいたのですが、なかなか購入には至らず……持ち込み作品の中ではイラスト作品の方が安価だったので、驚きです。
場所柄とイベントの雰囲気によって求められる作品が変わる、という良い経験になりました。
会場全体としては、委託作品だけ眺めて帰ってしまうお客さんが多いように感じました。
本が買いたくてというよりは、どんなイベントがやっているのか、というのが気になって入ってくる方が多かったのかな?と思います。ものによっては委託の方が見てもらえたのかも?とも思いました。本だけが並んでいるので、普通の書店の雰囲気に近くて見やすかったというのもあるかもしれません。
かくいう私も委託作品の方だけ帰り際に購入しました。全体を見渡せて、ピンとくるものがあれば手に取ってみる、というのができるのは、ずらっと並べられた委託作品の強みだったと思います。会場参加作品も見本誌を一緒に置いてもらえると、また変わるかもしれないですね。
通販委託の感想と反省
通販は、ビジュアルやタイトル勝負の部分が強いと感じました。通販サイトでは作品のビジュアルとタイトルのみが並ぶので、表紙やタイトルがかなり重要になると思います。
最初にポストカードが売れたのは、イラストの魅力が伝わりやすかったからとみていますし、私の委託品の中では、『箱庭の少女と永遠の夜』が完売となりましたが、これも装丁を褒めていただくことがかなり多かった作品(過去作と比べても一番でした)なので、ビジュアル面での訴求力が売り上げに繋がると感じました。
また、宣伝をしたタイミングで購入報告をいただいたりもしたので、こまめな宣伝はやはり必要だと感じました。宣伝でコンセプトをはっきり伝えて、同じような趣味の方に興味を持っていただけると良いのかも、と思います。
また、普段からの発信で作風を知っていただくことも大事だと改めて感じました。どなたがご購入くださったのかは不明なので、直接の関連はわかりませんが、いいねやリポストしていただけたりしてありがたかったです。
まとめ
当日・通販を含め、かなり成果のあるイベントでした。特に、新刊『箱庭の少女と永遠の夜』は、会場・通販含め持ち込み分すべてをお迎えいただき、期待以上の成果が得られました。
運営様、参加者の皆様、ご来場くださった方々、ありがとうございました。
イベントは終わりましたが、私の個人誌に関しては普段から架空ストアにて通販がありますので、ぜひそちらも覗いてみてください。
今回のイベント通販では販売していない作品もあります。
※『箱庭の少女と永遠の夜』の通販は未定です。
掌編小説集『ゆめのかけらたち』は手持ちの在庫が僅かなので、次のイベント参加前に通販在庫の引き取りを行うつもりです。再販はいたしませんので、気になる方はお早めにご購入ください。