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分かりやすい文章を書くために気をつけるべきこと
仕事やブログ・noteで文章を書くことがよくあります。ありがたいことに大勢の方に読んで頂いているからには、 わかりやすい文章を心がけたいと思っています。 自分なりの方法でわかりやすい文章を書くようにしてきましたが、自分だけでは気づけないところがあるはずです。
そこで改めて文章の書き方を学びたいと思い『ロジカル・ライティング』 と言う本を読みました。 本書自体非常にわかりやすく書かれており、 「今までなんとなくこうした方がいい」 と思っていた書き方が、 明確に言語化・手法化されているのが印象的でした。
今回はこの本で学んだ内容について図をまじえながら簡単に紹介したいと思います。興味を持たれましたら、実際に本書をご一読いただければと思います。
冒頭は文章の位置づけを読者と共有する
文章を実際に書く前に、「その文章は一体何のために書くのか」という文章を書く目的を明確にする必要があります。
文章には必ず書いている人と読む人がいて、 文章は扱うテーマに対して何かしらの情報を答えとして読み手に与えます。 そして文章を読んだ人はその文章に対して何かしらの反応・行動を起こすことになります。つまり、 文章を書く・読むと言うサイクルの中には「テーマ」「答え」「書き手」「読み手」「期待する反応」 と言う5つの要素が含まれています。 これらを明確にすることで文章を書く目的が明らかになります。
そして、この文章の目的は書き手だけでなく、読み手も共有する必要があります。 何のための文章なのかがわからないまま、読み続ける事は読み手にとってかなりの負担になるでしょう。
そのため、この文章の位置づけを導入部で説明し、読み手とイメージを共有する必要があります。 「自分がどういう立場で文章を書いているか」「 どんな読み手に向けて文章を書いているか」「 文章で扱っているテーマ、重要な問いは何か」「 文章を読んだ読者がどういう状態になると期待しているか」 などを書きます。テーマに対する答えは本文の方で書くことになりますが、 必要に応じて導入部で簡単に書いておくことも重要です。
本文の論理構造は二つの軸で組み立てる
論理的な文章を書くのは難しいと言うイメージがありますが、 気をつけるべき事はたった2つです。「要約・理由の関係になっているか」「モレとダブりはないか」 を意識することで 論理を組み立てることができます。
本書では下の図のようにツリー状に答えとその根拠となる理由を並べて論理構造を可視化する手法が紹介されています。 横方向が要約と理由の関係を表し、縦方向には理由がダブりなく網羅されている関係を表すように論理を組み立てればOKです。
・要約と理由の関係
上の図で左のブロックの主張に対して「なぜそうなのか」という理由を右側に書きます。 その理由を支える根拠を深掘りする場合は、さらに右に根拠を並べます。
逆に左側のブロックは右側に並べられたられた理由から「つまりどういうことなのか」と言う要約を示します。
横に並んだ関係が正しく「なぜそうなのか」「つまりどういうことなのか」を表していれば、 正しく要約と理由の関係を表しているといえます。
・モレなくダブりなく
答えに対する複数の理由を縦に並べますが、この時「モレなく」「ダブりなく」並べることが大事になります。
理由にモレがある場合、読者が主張を信じるために十分な情報を提供できない可能性があります。そのため様々な視点から答えを捉えて、理由を網羅できるようにする必要があります。
また、理由にダブりがある場合、冗長な文章となってしまいます。 そのため理由を網羅しつつも、重複を含まないように組み立てる必要があります。 似たような理由がある場合は、それをグループ化して1つにまとめることができないか考えることも重要です。
文章として表現するときのコツ
書く内容を組み立てからいよいよ実際に文章を書きます。 わかりやすい文章を書くためのコツは以下で紹介する3つです。
・中身を具体化する
わかりやすい文章書くためには言葉が表している中身を具体的に書く必要があります。
例えば、「中身」と言う言葉はあいまいで様々な解釈があり得ます。 今の場合「抽象的な言葉がさしている内容」というのが「中身」が表す意味になるでしょう。
言葉に曖昧さを残し読み手の解釈に任せるというのは、小説などでは有効な技法ですが、ロジカルライティングではご法度になります。
・読まずに分かる
わかりやすい文章は中身を読まなくても、ひと目見ただけでどこに何が書いてあるかわかることが大切です。 そのためには「意味のある見出しを書く」「 論理構造を反映したレイアウトにする」ことが重要です。
既に論理構造を組み立てる段階で、 理由を深掘りした詳細な内容と、要約による大まかな内容に分かれています。 詳細な内容ほどインデントを下げるなど、 どこを見れば大まかな内容が分かり、どこを見れば詳細な内容が分かるのかをレイアウトから一目でわかるようにします。
・一文をシンプルに
ついつい長い文を書いてしまいがちですが、 文は短い方が分かりやすいです。 文を短くするには、1文には1つの主張のみを含めるということを徹底します。
文が複数の意味を含んでいると、文の構造や論理の構造が見えにくくなり読み手に負担をかけます。1文が短くリズミカルに読める文章が理想的です。
まとめ
『ロジカル・ライティング』で学んだ分かりやすい文章の書き方についてご紹介しました。ご興味がありましたら本書の方もぜひご一読ください。