ナイルパーチの女子会②(ネトフリ視聴備忘録)
最終話まで見ました。(以下、ネタバレ注意)
いやー、
栄利子もやばいが翔子もやばい!派遣のキャピ声もむちゃくちゃやばい!!そして栄利子ママもけっこうやばい!!!
誰か1人に依存してるようじゃ無理か。依存はね、分散しないと。のやつ。(もう古い構文)
栄利子が「やっとできた友達」として翔子に依存執着していくのも、翔子が優しくしてくれたNORIさんに依存執着していくのも、一点集中だからやばい。
「女同士が不得意」な人って、一点集中依存型なのかもしれないなーと思った。(そいや高校の時、ちょっと浮き気味だった子も一点集中べったり型だった)
心の比重をたった一点にかけすぎると、潰しがきかなくてやっばいなあと思った。
対女子友スキルがある程度上がるまでは、誰にでもそういう傾向ってあると思うから、誰しも、じゅく、って心の傷がぶり返すというか、え、治ってないの忘れてたイテテ、ってなるあの頃の思い出があると思うんだけどね。
圭子が栄利子にファミレスで言った、「根本的な解決にならなくても、人ってなんてことない、ほんと、ちょっと明るくなるくらいの会話で、救われたりするんじゃないかな。女の上っ面の慰め合いとか、愚痴をバカにする人もいるけど、じゃ遠くで笑う奴らに何ができるのって思う。」っていうのがさー、もう、真理すぎて。これ、身内みたいな関係性が濃い人にはなかなか期待できないよね?
解決策とかあなたのためを思ってとかどうでも良いから、とにかく気休めの優しさでも欲しい、上っ面ウェルカム!って時、いっぱいあるよ。
大人になればなるほど、顔見知りで話ができる人がいる幸せってわかるようになるなあとしみじみ。
ジムで会うおばちゃんとか、通ってる整体の先生とか、習い事で仲良くなった人とか、そういう人たちに「あらら、大変だったんだね」って言ってもらうことで、救われたこと、たくさんあったなあ。
つーか翔子が夫(賢ちゃん)に浮気のことサラッと話したのにもびっくりしたなー。
「私、賢ちゃんにだけは本当のことを言いたいの」的なこと言っていて、こいつぁー誠実さを履き違えてるアホやで。
そんで泣いちゃう賢ちゃん。もう一緒に暮らせないという賢ちゃん。
連絡は取らないけど、実家に戻った翔子に会いにきて、お金を渡して蜻蛉返りで帰っていく賢ちゃん。
翔子の実家の縁側で、可能性がなくなっていくのが怖いっていうお父さんの気持ちがわかるよ、って話の時、翔子に、
「俺は、翔ちゃんみたいに、次の世界に羽ばたいていける人じゃないから。今、離婚しても、俺には次があるかわかんないけど、君なら、すぐにできるでしょう。あの男が好きで、俺を捨てたかったわけでもないと思う。ただ、可能性を感じてみたかったんだよな。真剣な関係じゃないから、余計に、まだ許せないのかも知れない。…でも、顔が見れてホッとしたよ。」
って言うやん。ここ、全部よかった。賢ちゃんのええ男が詰まっていて。
その後の、翔子が賢ちゃんに電話して、「可能性を感じたかった。他人に自分の評価を任せちゃった」みたいなこと言って、「賢ちゃんはそういうことしない人だから、だから安心して、好きだったんだと思う」って、おっせーよ。っていう。
でも気づいてよかったね。どうして賢ちゃんと過ごす毎日が幸せだったのか、わかってよかったね。賢ちゃんはずっと等身大だった。
翔子は賢ちゃんを傷つけた大罪と向き合った途端に地に足つき始めて笑った。
結局、栄利子も商社を退職しちゃうけど、居場所がない会社に居続けるなんて地獄だし、ええやん!と私は清々しかったんだよな。
「『女友達がいる私』に執着する栄利子」と「夫以外の誰かに承認欲求を満たしてもらいたい翔子」を見てて苦しかった。「なりたかった自分を体現する娘のために自分を殺して微笑む栄利子ママ」を見てるのは気持ちが悪かった。
栄利子ママもなんかもうそろそろ呪縛から解き放たれては?栄利子もう家出て自立しなよ、そしてママも自分の人生生きなよっていう。栄利子がワァーなってる時、ママの対応がちょい的外れっていうか、いや、その反応はいま栄利子キツイて…ってなる「あなたのためを思って」が「今触れられたくない傷を逆に抉る攻撃」になってしまっていて、見ててキリ…とした。お互いが一緒にいることでデメリットばかり目立つ、すっげえ不健康な母子に見えたよね。最後はちょっと変化が訪れるけどさ。
あと杉下ってなんか女にトラウマあるんだろうな、でもさ、女の子って心の中にこういうドロドロ(独占欲、支配欲、マウント、嫉妬、苛烈さetc)、みーんな持ってんで?そこが女子の深いところでこれまたええんやで?
「女同士が苦手な私」でも、そのままでよくて、無理して「女同士うまくやれる私」に擬態しようとしなくて良い。
誰かになろうとせず、等身大の自分を受け入れて、これからも毎日生きていく、ていう結末だったかなーと思った。
みんな誰かになろうとするから苦しいんだよね。(でもやっちゃうよねえ)