見出し画像

先生の三行日記(2024)を公開してみる

2024年の熟成下書き。先生の何気ない日常っておもしろいのかなぁと、ぼちぼちと書き溜めていたものが出てきた。ちなみに…全然3行じゃありませんでした🤣5月と、秋口と、最近のわたし。年末に、「2024年こんな日常があったなあ」と思い出しながら、投稿してみることに。よろしければお付き合いください!

運動会前(5月某日)

練習も大詰め。雨だと練習ができず、当日のみならず、日々晴れて欲しい!と願う。でも、ギラつく太陽の下働くと、普段の数倍疲れる。5月始めなのに当日は最高気温28度らしい。わがままは承知だけど、「曇りでちょーどよい天候」を祈って、てるてる(?)坊主作ろうかな。

大笑いした(5月某日)

中学校の話を6年生の子達に一生懸命話していたところ、目に飛び込んできた衝撃映像。真面目な顔して話を聞きながら、ある男子が印刷用紙をぐちゃぐちゃにして鼻をかんでいた。突っ込まずにはいられず大爆笑。せっかく真面目な話をしていたのに…と思いつつ、涙が出るほど笑ってしまった。その後、近くの席の子がポケットティッシュを彼に差し出してくれていた。💯

スーパーヒーローになった日
(5月某日)

昼休み校庭にいると、「先生!ボールが田んぼに飛んでいきました!」の声が。取るためには道路を横切らなくてはいけないので、「いいから!先生行ってくるから待ってて!」と飛び出したところ、ずぼッと足を取られた。なんとその田んぼは田植え前の水が含まれた土だったのだ。くるぶし上までドロッドロになり、サッカーボールを「とったどー!」と持ち上げるわたし。「大丈夫ですか〜💦💦」と、やらかした…という顔をするやんちゃ男子たち。その後、担任に改めて謝罪に連れてこられた彼らに「今日は先生が君たちを助けたから、今度先生が困っていたら君たちが真っ先に助けてね!」と爽やかに伝えた。(スーパーヒーローになった気分!と思ったけど、本当のヒーローは見返りを求めたりしないか、とも思った。笑)

息がしづらい(5月某日)

運動会が終わり、身体の疲れがピークを超えてしまったのか、夜になると微熱が出るようになり、寝ても寝ても疲れが取れなかった。栄養剤を何本か買ってやり過ごそうとしたが…このままだとヤバそうと思い1日お休みをもらった。

知らず知らずのうちに
(5月某日)

久しぶりの高学年担任。複式学級じゃない分どうにかなる!!と思ってシャカリキに働いていたけど、毎日6時間目まで授業があり、学校のリーダーとして日々励まし、頑張らせる担任は、想像以上にハードだった。これまでの8年間とは違う働き方、力の抜き方を考えないと。全部やっていたらパンクする。

年齢がバレた(5月某日)

避難訓練の事後指導では、毎回自分の東日本大地震での経験を話すことにしている。ロッカーや机から教科書やノートをはじめとするあらゆる物が飛び出してきたこと、揺れが長くて本当に怖かったこと。今回もそんな話をしていたら、授業終わりにある子が申し訳なさそうに声をかけてきた。「先生、ぼく先生の年齢わかってしまいました…」と。高校2年生に東日本大震災を経験、という情報から年齢が計算できるのか!と、彼の頭の回転の早さに、思わず「すごい!正解👍」と称賛の言葉をかけてしまった。

君には大太鼓を授けよう👑
(10月某日)

音楽の授業が苦手な隣のクラスの男の子。パートごとに分かれての練習中、とにかく邪魔ばかりしていたので、即興でパートを作り、ダメもとで大太鼓役に任命。鼓笛用の大太鼓を肩にかけ、重い重いと言いながらも一生懸命叩いていた。「先生、さっきはみんなの邪魔してごめんなさい、僕一緒にやりたかったけどできなかったから邪魔しちゃいました」と素直に謝る彼。その子その子に合った「役割」を与えることって大切だなとあらためて思った。

いつも明るくてありがたいです
(10月某日)

あるお母さんから「先生がいつも明るくてありがたいです」と言われた。正直、わたしはそんなにテンション高く子ども達と接しているつもりはないし、面白いことを言って笑いをとるタイプでもない。自分を明るい先生、と思ったことはなかったのでちょっぴり嬉しかった。

無駄だと思うことをたくさん学ぶと人生が豊かになる(11月某日)

校外学習でお世話になった所長さんが、最後に子ども達に伝えていた言葉。明日からすぐに何かが変わるわけではない。すぐに得するわけでもない。でも、一つ一つ無駄だと思う学びをたくさん引き出しに入れておけば、必ず人生は豊かになる、だから学びの引き出しにたくさんの無駄なものを入れなさい、と。わたしもいつかそんな言葉をかけられるように、自分の言葉として語れるようになりたいと思いメモ。

わたしのライフハックを伝授
(10月某日)

どうしても雨で中止せざるを得ない行事があり、それに向けてがんばっていた子ども達もわたしもやりきれず登校したその日。教室に入り顔を合わせるなり、泣き出す子もいた。「悔しさやモヤモヤは言葉にして発散させるしかない」と、今の気持ちをぶつける作文を書かせることに。

条件は
①自分の気持ちをなるべく詳しく
②はじめは、「気持ち」「セリフ」から始める
③スッキリするまで
④後から読み返した時に、この気持ちを思い出せるように

黙々と鉛筆を走らせる子ども達。書き終わった作文は、これまでの作文とは比べ物にならないほど「自分の言葉で書かれた生きた文章」だった。一人一人発表する時間を設けて、やり切れなさを分かち合い、休み時間は「雨のばかやろー」と校庭に向かって叫び、思う存分悔しがった1日。泣いていた彼女も含め、帰る頃にはみんなスッキリした顔になっていた。「書いて発散」は、紛れもなくわたし自身のライフハック。こうやってモヤモヤした気持ちを昇華することもできるんだと、誰か1人でも覚えてくれていたらいいな。

よいお年を(12月某日)

いつもは帰りの会で「さようなら」と言うところを、「よいお年を」と言って解散する2学期の終業式。今年も無事、よいお年を〜!と子ども達と言い合えることにホッとする。夏休み冬休みに入る前の、この束の間の達成感・開放感があるから先生を続けられている気がするなあと思う。ワクワクが全身から溢れ出している子ども達の姿を見送った。

Fin.

とりとめもない日常の記録のはずなのに、結局なんだかんだ長くなりがちでした💦
おもしろいカケラが日々たっくさん転がっているこの仕事。ときどき拾い集めながら、2025年も書けたらいいなと思います。

最後までお読みいただき、
ありがとうございました!

おしまい。

いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集