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2022年に読んだ本(読んだ順)

リンクはすべてアフィリエイトではありません。できるだけ出版社の紹介ページを貼るようにしています。
できるだけ軽い感想をつけています。後半のほうが記憶が新しいのでコメント多めです。


1.神様の友達の友達の友達はぼく(最果タヒ)

2.わかりやすさの罪(武田砂鉄)

3.情報参謀(小口日出彦)

https://publications.asahi.com/ecs/detail/?item_id=22022

野党時代の自民党メディア戦略(SNS含む)の話。なるほど自民党がニコニコ好きなわけだ。。SNSが広まってから、メディアによる消費層の違いがより分かれている。自民はネット層をこうも上手く取り込んだのか。

4.世界はシステムで動く(ドネラ・メドウズ)

これはめちゃめちゃいい本でした!システム思考が実例とともにとてもわかりやすい。パターン分けされているのも非常に親切。問題提起は「ドーナツ経済学」にも通じる。実用のとっかかりにもなる。

5.おもろい以外いらんねん(大前栗生)

人を傷つけない笑い、が話題になった時代を反映する小説。

6.琉球王国を導いた宰相 蔡温の言葉(佐藤亮

蔡温についてまとまった書籍って他にもないものかしら。

7.公民館のしあさって(公民館のしあさって出版委員会)

エジプトに公民館作るぞ!っていう勢いが異次元でほんとにいい。共同売店もいいぞ。

8.沖縄現代史 米国統治、本土復帰から「オール沖縄」まで(桜澤誠)

沖縄の現代史は社会科の授業で絶対教えてほしい。これ教科書にならないかなー。

9. 仕事に悩む君へ はたらく哲学(佐藤優)

10. 沖縄観光産業の近現代史(桜澤誠)1

11. 戦後沖縄と復興の「異音」(謝花直美)

戦後の人々の、本当に庶民の暮らしについての貴重な本。割と那覇の話が多いので、那覇の戦後の話としても。

12. とうといとい Vol.0

13. 切り取れ、あの祈る手を(佐々木中)

装丁、美しい。雄弁。

14. 仝 selected lectures 2009-2014(佐々木中)

15. 政策起業家(駒崎弘樹)

16. 水納島再訪(橋本倫史)

17. 彼岸花が咲く島(李琴峰)

18. むかしむかしあるところに哲学者がやってきた(小川 仁志)

19. アーバニスト−魅力ある都市の創生者たち(中島 直人、 一般社団法人アーバニスト)

20.  偉い人ほどすぐ逃げる(武田砂鉄)

21. アダム・スミスの夕食を作ったのは誰か?(カトリーン・マルサル)

22. 批評の教室 ─チョウのように読み、ハチのように書く(北村 紗衣)

23.  話し足りなかった日(イ・ラン)

イ・ランのエッセイはどれも大好きです。

24.  沖縄とセクシュアリティの社会学 新刊
ポストコロニアル・フェミニズムから問い直す沖縄戦・米軍基地・観光(玉城福子)

25. 伊藤くん A to E(柚木麻子)

伊藤くんクズー!!!でもどこにでもいるわ😊

26. <責任の生成>中動態と当事者研究(国分功一郎・熊谷晋一郎)

ーーこの辺から、講義の準備が入ります

27. 入門 都市計画都市の機能とまちづくりの考え方(谷口守)

とてもいい都市計画の教科書です。

28. 非色(有吉佐和子)

Black Lives Matterの盛り上がりで注目を浴びた一冊。戦後のアメリカ軍における人種、日本における認識、GI嫁のその後に思いをはせる一冊。フィクションなのに、かなりのリアリティです。なかなかキツかったぞ。

29. 疲労社会(ビョンチョル・ハン)

30.都市・地域経済学への招待状(佐藤泰裕)

授業準備用。結構経済よりです。

31.土地はだれのものか(「土地はだれのものか」研究会)

日本は私有地の土地所有者の権限が強いんですけど、人口減少社会でそうはいってられないですよねー

32.「米留組」と沖縄 米軍統治下のアメリカ留学(山里絹子)

絹子お姉さまの単著!!!最後の最後で号泣しました。この歴史の上に私たちはいる、、、!

33.福祉再考 実践・政策・運動の現状と可能性(田中聡子・志賀信夫 編著)

34.まちづくりの統計学(宇都宮浄人・多田実 編著)

これはとても良い一冊でした!まちづくりに関わる人はもちろん、交通関係(宇都宮先生だからね!)、地域政策、市町村職員、EBPMについて学びたい方にもおすすめです。

35. 好循環のまちづくり!(枝廣淳子)

ドネラ・メドウズの「社会はシステムで動く」の訳者。システム図を活用した地域活性化?の事例なども。

36.啓蒙思想2.0:政治・経済・生活を正気に戻すために(ジョセフ・ヒース)

37.孤独は社会問題 孤独対策先進国イギリスの取り組み(多賀幹子)

理論よりはイギリスの事例多め。話し相手オープンなカフェのテーブルの話が印象的だった。

38.貧困理論入門(志賀信夫)

はい!これはいい本でした。貧困問題について語る前にこれを読みましょう!

39.愛するということ(エーリッヒ・フロム)

https://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-01-9784314005586

内容はともかく、
紀伊国屋のウェブサイトで【ホーム> 和書> 教養> 女性の本棚> 家族】っていうカテゴリになっているのはなにごとか?

40.アセンブリ(アントニオ・ネグリ)

アントレプレナーシップをそう解釈するか、、という新鮮さ。しかしこれもう少し読み解くために、後数冊読むことが必要だな。

41.世界のコンパクトシティ (谷口守)

クロスセクター効果の図がとてもよくまとまっていたので読んだ一冊。世界の事例が豊富です。

42.現代の日本エリートの平等観(竹中 佳彦・山本 英弘・濱本 真輔 編)

エリート研究はもう少し進むべきだと思うんだよね。淡々とした調査結果の本だけれど、あるていど学歴ある人は内省しながら読んだら面白いと思う。

43.るきさん(高野文子)

高野文子は最高なんですよ。ドミトリーともきんすも良いぞ。

44.問いかけの作法(安斎勇樹)

すべてのファシリテーター必見。誰も答えてくれなかった「問いかけ」の方法についてメソッド化した貴重な一冊。

45.自民党の女性認識(安藤優子)

社会階層、そして社会資本、、そこにジェンダーというフィルターがまたかかる。ブルデューを読んでからこの本読むのもまた面白い。

46.自動車の社会的費用・再考(上岡直見)

だからね、交通の問題は車の「渋滞」じゃなくて、「車依存」だからね😊?っていうのがよく分かる一冊。

47. 22世紀の民主主義−選挙はアルゴリズムになり、政治家はネコになる(成田 悠輔)

成田さんってすっげーテクノクラットなんだなっていうのがわかった一冊。
関連して、これも読まないとなと思っている

48. 地域・都市の社会学(平井太郎ほか)

とても良い教科書。フィールドワークの部分が特に参考になる。実習の調査設計の参考にしたい。

49.知事の真贋(片山善博)

朝日のシンポジウムでご一緒した片山さんの著書。主にコロナ対策について。

50.土地規制法で沖縄はどうなる?(馬奈木厳太郎ほか)

51.戦後沖縄の政治と社会(平良好利)

52.平成都市計画史(饗庭伸)

都市計画における「権力」の変遷を、「法」と「制度」の面から読み解いていく一冊。現代の都市計画史としてももちろん面白い。めっちゃ授業で使った。

53.なぜ基地と貧困は沖縄に集中するのか?(安里長従・志賀信夫)

某あの青い本へのカウンター本。なぜ沖縄をめぐる言説がこう生まれてくるのか、沖縄論の系譜タイムラインが面白かった。基地問題と貧困問題はともに平等権の問題である、と論点が明らか。後半の選択的アイデンティティの話はヒントにはなりつつも、広く理解されるのはまだ難しそう。

志賀さんの「貧困理論入門」も合わせておすすめ


54.沖縄子ども白書2022

後半の一章を書かせていただいた。それぞれの知見が生きている。沖縄における保育・幼児教育についてこの本ではじめてちゃんと学んだ。少し玉石混交な部分も否めない部分もあるけど、トピック拾って読むのにいいかも。

55.フェミニスト・シティ(レスリー・カーン)

日本語になるのを待ってました!!!(心置きなく人に勧められる・授業で使える!!)
まちづくりにジェンダーがいかに関わっているか、非常に人に伝えにくかったのを、この一冊が出たことにより、色々な風向きが変わってきている。ありがたい。

56.経済地理学とは何か(中澤高志)

無機質な経済の本かと思ったら全然違った!産業立地においても人の不可解な動きをどうにかパターン化して理解しようと奮闘する人々の物語でもあった(本書は物語形式ではありません)。一筋縄ではいかないところが意外と面白かった。

57.条件なき平等(レジャーヌ・セナック)

選択的アイデンティティに関連して。
「私たちが快適に生きることとそのための私たちの闘いは、あなたの野次馬的好奇心よりはるかに重要なのだ」

58.左派ポピュリズムのために(シャンタル・ムフ)

闘技的民主主義。対立がなければ対話も生まれないのではないか。安易に融和するのではなく、まずは差異にきちんと目を向けること、それが対話の第一歩である。みたいな感じ。これは62の「敵とのコラボレーション」にも通じる。

59.ウォーカブルシティ入門(ジェフ・スペック)

ウォーカブル施策がやっと浸透してきたところでタイムリーな本。ウォーカブル分野のクロスセクター効果についても細かい。

60.超入門!ニッポンのまちのしくみ(福川裕一)

都市計画関連法などが初学者に超わかりやすい一冊。中学生から、むしろ小学校高学年から読めちゃうのでは。

61.スマート・イナフ・シティ(ベン・グリーン)

技術を使うためにではなく、まちの課題を解決するために技術を手段として使うのである。スマートシティを目的にしてはいけない。
Googleがトロントでの都市開発に失敗した裏側までちゃんと見えるよ。スマートシティに夢をいだきすぎてる人にぶつけたい一冊。

フェミニスト・シティ勢と一緒にやってたこのイベントも良かった

62.敵とのコラボレーション(アダム・カヘン)

大御所アダム・カヘン、信頼の英治出版。敵とのコラボレーションは、手を繋ぎ踊ることではなく、ラフティングのように一緒に波を降っていくことである、、。ムフの言う闘技敵民主主義と近い。

63.リベラルとは何か(田中拓道)

ウヨサヨ保守リベラルもうよくわかんなくなってる世の中を、すっきり整理してくれる一冊。自分が自分をどう思ってるかはさておき、一回これに基づいてみんな立ち位置整理してみたらどうかな??

64.ぼくはウーバーで捻挫し、山でシカと闘い、水俣で泣いた(斎藤幸平)

ちゃんと愚かな斎藤幸平。

65.沖縄と国際人権法(阿部藹)

翁長知事国連訪問の裏側。国際人権法からみる沖縄の立ち位置とは。「自己決定権」について、また少しずつ耳にするようになった。ハレーション起きがちな「先住民族」の定義も含めて、ちょっと落ち着いて振り返ってみる機会があってもいいよね。

66.ソーシャリー・エンゲージド・アート入門

67.ソーシャリー・エンゲージド・アートの系譜・理論・実践

アートってすごいな!と思う2冊。アートへの向き合い方が変わると思う。色んな形で私たちの周りに存在していて、そこには色んな可能性がある。67の巻末にある年表もとても興味深く見入ってしまった。

68.インターセクショナリティ(パトリシア・ヒル・コリンズ)

最近認知が広まってきている「インターセクショナリティ」のちゃんとした本なんだけど、ちょっと概念がわかりにくいかなー。原著の書き方の特性かな、、

69.力と交換様式(柄谷行人)

社会の仕組みの基盤を「交換様式」で読み解く。論としてはなかなかおもしろいけど、柄谷行人のこれまでの論を読んできた人には既視感も多くあるよう。あーそりゃ確かに戦争起こるわーーー!っていう謎の納得感と絶望と、何か実態のない希望が共存する不思議な一冊でした笑

70.藪 in (折坂悠太ほか)

折坂悠太+ゲストのZINEというかアートブックというか。折坂悠太という文脈をもって、読んで。年末の箸休め的一冊でした。

71.沖縄県知事 その人生と思想(野添文彬)

51もそうだったけど、沖縄の政治をめぐる歴史は、いつも葛藤の中での微妙なバランスをくぐり抜けるしかないな!!という話ばかり。それが県知事という個人になると、もっと鮮明になる。仲井真知事に対するイメージが180度変わった一冊。涙なしには読めないよ、、

72.分断社会を終わらせる(井手英策ほか)

タイトルからは想像しにくいけど、税制と福祉・労働政策の話だよ!!2016年の本か、、、当時ちゃんとこの内容が実現できていたとしたら、今の分断や格差の拡大はたしかに食い止められていたかもね。でもそれ世論作るのめっちゃ難しかったはず。コロナ禍がもしかしたらチャンスだったのかもしれないけど、そういう話できる人いなかった??この本読んでる人いたはずだよね??議論は繰り返されるのか、、と悶々とする。

合わせて、日本が税制と社会保障の改革を本気で考えていた平成24年の厚生労働白書もおすすめ。特に第4章。民主党政権、、もっとがんばれただろ。。(何がダメだったかも、上の本を読めばめちゃわかります)。

73.眠る木(上原沙也加)

https://www.instagram.com/uehara__sayaka/

一見、静かで、きらきらしていて、どこかまぶしいようにも見える写真たち。でも、読み込むと、とんでもない膨大な時間と、そこにあるしかなかった「もの」たちの物語を通して、沖縄の風景が、生活が、歴史が立ち上がってくる。そんな写真集です。

一枚の写真が、ものを言わずに多様に問いかけてくる体験。
そのフレームから、並びから、色から、さまざまなものを読み取ってみてください。

出版社は赤々舎なんですが、まだ書籍の独立したページが用意されてない!ので気になる人はとりあえず上原さんのインスタフォローしておきましょう!

74.わたしたちが光の速さで進めないなら(キム・著ヨプ)

フィクションの力を感じる一冊。SFといっても何か大事件が起こるわけでもないけど、どこか今の日常の延長線上にある非日常で、でもそれは確実に今も私たちの周りにあること。
年末ギリギリに良いフィクションが一冊読めてよかった🥺

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