氷河期世代と新自由主義
氷河期世代(現在の40代と50代前半)の人達は新自由主義の支持者が多いという主張を読んだ。私も同様の印象を抱いており、その理由を考えた。
➀厳しい環境
50代前半の人達は団塊ジュニア世代とも呼ばれ、数が多いため、過当競争を強いられ、さらに、バブル景気の崩壊で採用が少なかった。また、40代の人達も、就活が厳しかった。従って、過酷な環境で勝利した人達は弱者に冷淡となり、優勝劣敗の新自由主義者となった。
➁アメリカ1極時代
彼らが若い時代を過ごした1990年代に、ソ連が崩壊、アメリカだけが超大国になると言われた。そして、その頃は、まだ中国の経済規模も小さかった。そのため、アメリカ流の自由主義で世界を覆い尽くすことが可能だと考えた。
➂小泉構造改革
2001年からの小泉政権で、新自由主義的な構造改革が推進され、氷河期世代は、その影響を強く受けた。若い世代は時代に流されやすく、また若い時の影響は深く刺さることもあり、新自由主義的価値観が、この世代に根付いたと考えられる。
➃スパイト行動
スパイト行動とは自分が損失を被っているから、相手にも同じ目に合わせてやろうと振る舞うことであるが、失礼ながら氷河期世代の負け組と思われる人達には、その傾向が見られる。勝ち組が弱肉強食の新自由主義を選択するのは理解できるが、負け組なのに新自由主義を支持するのは、スパイト行動で説明できるだろう。新自由主義の負け組の人達は、自分達が苦労したから他の世代にも苦労させてやろうと考えて新自由主義を支持しているようだ。
➄時代の変化
岸田前首相は新しい資本主義を提唱し、清和会時代の新自由主義とは異なる路線を採用しようとした。今度の石破政権(いつまて継続するか分からないが)も新自由主義路線ではないようだ。またアメリカの世界支配に対してはBRICsが挑戦している。時代は確実に変化している。
私は氷河期世代ではないので、少し氷河期世代に対しては、突き放した主張になってしまったかもしれないが、ご容赦下さい。
お読みいただき、ありがとうございました。