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僕らが見つけた、夢の方舟に乗って

ここ数年で社会に広く浸透してきたミニマリズムの流れに乗って、昨年のGW期間に、家にあった本を400冊ほど処分しました。

400冊といっても、集めていた雑誌のバックナンバーがほとんどですが、特に『ROCKIN'ON JAPAN』は、忘れもしない2003年2月10日号、ミスチルの桜井さんが小脳梗塞から復帰して初めてのインタビュー記事が載っている号からずっと購読しており、時おり過去の記事を読み返すこともあったために、本棚には常に200冊近い『JAPAN』が整然と並んでいました。

ただ、今こうして日々の思いをアウトプットしていくようになり、せめて2015年11月号の、米津玄師さんの2万字インタビューが載っている号は手元に残しておいてもよかったかな…と思い返しています。

現在では押しも押されもしないほどのトップアーティストである米津さんですが、5年ほど前にブレイク前夜の米津さんが語った、少年時代からの非凡ゆえの孤独感や疎外感が痛いほど伝わる記事は、陽の目を浴びた今だからこそ読み返したい、とても価値の高いものだと思ったからです。

お願い いつまでも いつまでも
越えられない夜を 越えようと手を繋ぐ
この日々が続きますように

(米津玄師/アイネクライネより)


現在までにたくさんの音楽雑誌やアーティスト本を読んできた中で、画一的な社会において繊細な表現者が自らを貫くことの難しさ、求める芸術と求められる芸術の狭間で思い悩む若きアーティストの吐露を、活字上にて拝見してきました。

例えば、個人的に好きな星野源さんや、SEKAI NO OWARIの深瀬さん、Mrs.GREEN APPLEの大森さんなど、少年時代に学校という画一的なコミュニティには混じり合わずとも、自分自身に合った環境に身を置くことで才能を開花させ、自らの道を切り開いて行ったサクセスストーリーは、今もなお強く胸に残っています。

米津さんの才能に関して言えば、イラストやアニメーションの精巧さも特筆すべき所で、最初に活字を通して米津さんを知った私にとっては、音楽性よりもむしろ、インタビュー記事のページ間に挟まれた挿絵のクオリティに圧倒されたのが第一印象だったほどです。

閉じた瞼さえ 鮮やかに彩るために
そのために何ができるかな
あなたの名前を 呼んでいいかな

(米津玄師/アイネクライネより)

日々こうして皆さんのnoteを読ませてもらい、まだ世に見つかっていない、たくさんの才能を目の当たりにしています。このnoteという素晴らしいコミュニティが夢追い人たちの方舟となり、いつか大きなうねりを生み世界を動かしてくれる、そんな未来に思いを馳せ、私も微力ながら応援させて頂きたく、これからも期待しながら皆さんの記事をクリックさせて頂きたいと思います。

最後に、見出し画像は「イラストAC」にて粟丸さんのイラストを使わせて頂きました。サイズの都合で上下が途切れておりますが、元の画像は方舟の全景が描かれた美しく壮大な作品であることをここに記させて頂きます。

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