アグロエコロジーの未来
“A vegetable garden is a political act, an act of resistance.”
「野菜畑は政治であり、抵抗の表現である」
アグロエコロジーの父、ピエール・ラビが天国へ旅立ったのと同じ頃、EUが土壌健全法の制定に向けて動き出した。
▼参考: 欧州委員会、欧州グリーンディールの具体化目指し、森林破壊防止、廃棄物輸送に関する新規則の提案と土壌保全戦略の提言を承認
土壌は、養分や水を蓄えて植物に届け、農業生産や自然生態系を支えながら、炭素を貯留して気候変動の緩和にも貢献している。EUでは「土壌の60-70%が不健康である現状は、年間5000億ユーロの損失につながっている」と試算していた。
生きているシステムである土壌は、途方もない時間をかけて形成されたもので、一度破壊されると簡単には元には戻らない。
環境を壊さない農業や林業を、オルタナティブではなく "主流" に変えていく時代が始まった - そしてそれは、一人のカリスマが動くのを待つのではなく、私たち皆で取り組まないといけないこと。
ラビの他界に触れて、そんなことを思った朝。
*関心を持ってくださった方は、スローフード日本の記事として、もう少し掘り下げて書いたものも合わせてご覧ください。