海士町に惚れてきました
Visited Ama-cho, one of the three islands in Shimane, selected as “the most beautiful villages in Japan”. It was an island of slow food and warm-hearted people, and two days were definitely not enough to take in the beauty of the place. I need to come back here again.
いま翻訳している本の出版社「海士の風」の皆さんを訪ねて、海士町に行ってきた。
人口2200人の小さな島で、漁も養殖もして、野菜も牛も育て、お酒もみりんも作っていた。
お米なんて、島前の3島すべてに供給できる量を作っているというからビックリ。
1日400トンが湧くという天川の水はまあるい味で、そりゃあお米が美味しいなと納得。漁港に寄れば定置網から大量の魚が上がっていて、地域の皆がバケツを持って並び、量り売り。
と言っても、「イワシ、いくらでも持ってっていいよ」「イカ、かじってみる?」と買うよりたくさんのお土産をいただいてしまう。
ここにいれば、食に対して「意識高い系」でなくても、食卓を囲むだけで「これは島産、これは外から」がわかる。島でできたものは誰が作ったかまで皆が知っているから、自然と感謝の気持ちが生まれる。
島に1年半、親子留学で暮らしていた英治さんといたら、すれ違う方皆が手を振ってくる。出会う町の人が口々に「今日、うちでやってく(飲む)かい?」という。
そして、英治さんがいなくても、商店に寄ればおばちゃんが10時のおやつだからと干柿を出してくれ、図書館で打ち合わせをしていたらお茶が出てきた。笑
「日本で最も美しい村」連合に加盟しているこの島では人の笑顔まで美しく、何もないようでいて「すべてある」のだった。
90年代後半に超過疎、超少子高齢化、超財政悪化の危機を迎えた海士町の町役場が、新しい発想で改革を重ねたのは有名な話。
「よそ者、バカ者、若者」を大事にする姿勢とか「ないものはない」というキャッチコピーがとてもいい。町役場の横断幕には「心ひとつに!みんなでしゃばる島づくり」と書いてあった。
改革の結果、廃校になるかもしれなかった島前高校は国内外から入学希望者を集めるようになり、島の魅力を商品化・発信する企画も盛り沢山。大人の島留学や地域おこし協力隊も70人いる。そんなこんなを進めてきた海士町の前町長や今の副町長は「霞ヶ関でも有名人」なのだと教わった。
素敵なのが、島の5-6年生全員が学校活動として「子ども議会」に参加して町に提案を行っていること。実際に形になった案もたくさんあるというから、次世代が大切にされているのがわかる。
子どもたちが毎日食べる給食の献立表は手書きで、見ると「シイラの生姜バター包み焼き」や「あらめの炒り煮」「こじょぶた丼」「あごカレー」「ぶりナゲット」など海士町ならではのメニューが並ぶ。
給食の先生に話を伺えば、お米は自給100%、食材も「海士産ウィークだけでなく、普段からここのものをたくさん食べることを目指したい」と。毎月必ず役場の地産地消課と話をして、島の漁の状況、野菜の生育を把握するというからすごい。
あとは…
言うまでもなく、海の透明度も半端なかった…!
秋は素潜り漁も禁漁期で、ウェットで潜るの禁止ということで指先しか海に浸かれなかったけれど、夏にまたこなくちゃ。
と、たった2泊でも海士町の魅力を書き切れない。
今回案内してくださったのは、そんな海士町に惚れ込んで移住して、ここからだからこそ世界に発信できるものがあると動く「風と土と」の皆さん。全員それぞれに、朗らかでフラットで素敵だった。
これまで苦労もたくさんあったに違いないけれど、島で米を育て、神楽を舞い、地域にしっかりと受け入れられていた。
*そんな素敵な「風と土と」では、いま、社員募集中ですよ!
彼らがはじめた出版社「海士の風」からスローフードをテーマにしたアリスの本が出せるなんて、まさにドンピシャ。いただいたご縁に感謝しかありません。
「風と土と」「海士の風」との皆さん、楽しく美味しい時間をありがとうございました。
明日からまた、翻訳がんばりまーす!
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