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雑感記録:10 超巨大建造物ダイソンスフィア

ダイソンスフィアというものをご存知でしょうか。
ダイソンといっても、吸引力の衰えない掃除機のことではありません。
これは「フリーマン・ダイソン」教授によって提案された巨大宇宙建造物のことを指します。

普段、太陽からは膨大な熱エネルギーが放出され、その熱の大半は無駄になっていることから、ダイソン教授は「太陽系ごと全てを覆う長大な小惑星帯を設置し、熱エネルギーを無駄なく使おう」という、途方も無いスケールの話を提唱しました。
無論、現代の技術や資源量では到底実現不可能だと、ダイソン教授も述べているそうなので、ただの妄想家というわけではありません。

加えて、ダイソンスフィア構想には欠点もあります。
恒星もとい太陽系すべてを覆い、熱エネルギーを使うということは、ダイソンスフィア内に熱がたまって、太陽系がたちまち干上がってしまうという点です。
そのあたりの問題が解決されれば実現が……できません!
先にも触れたように、まず太陽系を覆うだけの資源が存在しません。
太陽を覆うにしても、やっぱりどこからそんな資源を、という話になっていきます。

この時点でダイソンスフィアの理論は頓挫してしまいましたが、SF作家などには、この手のテクノロジーがバカ受けしたといいます。その過程で、太陽系をまるまる覆うのではなく、大きなリングで囲むという発想も生まれています。

実際、簡単に言ってしまえば、規模が極大級に違うだけで、普段そこらへんで見る太陽光発電システムと理屈は同じなわけですね。ただスケールがとんでもなく違うのです。
あとは数千度の高温に耐えられる素材の問題だとか、送電システムの確率であるとか、でしょうか。
しかも、仮に太陽を発電パネルで覆ってしまったら、熱が惑星に届かなくなってしまうので、地球だけでなく他の太陽系の惑星も、生命体が住めない極寒の環境に変わってしまうでしょう。

ですので、太陽の周りに輪っかを作って発電するほうが、総合的なリスクは低いと言えるでしょう。まあ現代の技術ではどう逆立ちしても不可能なのですが、今後のテクノロジーの発展に期待しましょう。
と言っても、我々がその頃生きているかはわかりませんね!

それでは今日はこの辺で。

はぶあぐっとらいふ

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