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#心理測定尺度
人が人のコンテクストを含めて人を測るということ
前回,ものさしを作った人が人を測っているというお話をしました。
人が人を測るということには,それ以外にも,検査を施行する人が人を測っている,という面もあります。今回はそのお話をしてみます。
検査には,回答者ひとりで行えるものもあります。たとえば,インターネットなどを通して,画面に出てくる選択肢を自分でポチポチと選ぶだけのような検査です。
しかし,ほとんどの正式な心理検査では,「テスター」という役
人が作った ものさし で人を測ること
まえおき先にお断りを入れますと,私は決して知能検査を批判したい訳ではありません。知能検査を正しく理解いただき,正しく使っていただきたいと思っております。
知能検査の開発に関わってきたからこそ,その知能検査がきっかけで誰か傷つく人がいる状態が辛く,少しでもそのような使われ方が減り,本来の目的のように,検査が少しでも多くの人の助けとなることを,切に願っております。
さて,今回は,「ものさし」のお話で
知能検査の人気を受けて,知能とは何か,知能検査は何を測っているのかを語ってみる
この20年ほど,知能検査の人気がすさまじいです。
まず,知能検査を受けてみたい,あるいは子どもに受けさせたいという人がたくさんいます。そして教育委員会でも,個別の教育支援計画の前に,必ず知能検査を取るようにしているところも少なくないようです。そのため,検査予約は常に数ヶ月待ち。新規の予約を受け付けられず,再開がいつになるか目処が立たない専門機関もあります。
検査ニーズに応えるために,検査を取れ