長野でリモートワーク半年やってみた | 「多拠点生活の実際」 #おためしナガノ 実践編
前回、長野県の2拠点生活応援補助金「おためしナガノ」の準備編について書いてみました。今回は参加してみて感じたことをお届けします。
審査の結果
さて、フリーランスとして独立するタイミングで「おためしナガノ」に出会い、Uターンを検討するに至ったワタシですが、当時はこんなことに悩んでいました。
Uターンしたい気持ちはあったものの、地元にはこだわらず、クルマでたまに実家に帰れる範囲であれば、拠点はどこでもいいかなあと思っていました。なので、ワタシにとってこの「おためしナガノ」は、本当にどこを拠点にすればいいのか、本当に長野でフリーランスをやっていけんのかを精査するための「お試し」の機会として設定していました。
そんな算段もありつつ、はじめての事業計画書を書いて、えらいひとと面談した結果、…受かりました!ありがとうございます!
平成30年度は、
応募:36 組 58 名 参加決定:13 組 24 名
なので、倍率は3分の1くらい。ちょっと厳しい。
―どんな準備をしたの?
<家>
・長野市は、住居提供だったので、家さがしはナシ!家賃もナシ!
水道、電気、ガスの申し込みは自分でやります
<家具家電>
住居にはほとんど家具はありませんでしたが、私の場合、以前の住まいで使っていた布団や電子レンジをそのまま流用しました。
そのため、あたらしく準備したのは、
・レンタルの冷蔵庫(これも経費に認められる)
http://www.008008.jp/life/rental/
・掃除用具(自前)
くらいでした。
(ちなみに、冬場に寒さ対策のためコタツを買い足しましたw)
家具をお持ちでないひとはこのあたりの準備がちょっと大変かもしれませんね。まずはレンタル品やメルカリなどを使って、安価にそろえている人が多かったように思います。
―2拠点生活中によかったことは?
長野に移住したからといって…、Uターンしたからといって…、地元のひとはそんなにチヤホヤしないし、期待もそんなにしちゃだめですw
「籠もって仕事してればいい」という人でない限りは、自分から求めて行動しないと、人との出会いも経験もできないので、自身の積極性が試されます。
例えば、
・県が紹介してくれる起業系イベントに顔を出す
・県内のコワーキングに足を運んでみる
・おためしナガノ2018同期メンバーと出かけてみる
…など、移住も見据えていたワタシは、かなり能動的に動いていました。
そうこうしていると、こちらに住んでいるひとの感覚を掴むことができたり、一緒に仕事をしようと言ってくださるかたが出てきたり、長野やっぱりいいなって思える旨みのある経験ができたり…してきました。
―困ったことは?
さて、無償の住居を提供していただいたのは、めちゃめちゃありがたいのですが、水回りの老朽化が著しく…お風呂は銭湯使いをすることにしました。近くの銭湯が1回400円なのですが、営業時間があわなかったり、外出をはばかられる雪の日は困っちゃいました…;
あと、引越しをふくめて6ヶ月はなにげに早いっす。ちゃんと計画をするなり、行動するなりしていかないと、気がついたら終わっています。
実際に、ワタシが提出した事業計画書は、以下のように計画立てていたのです。
やってみたら、
いろいろあって、リサーチもできなかったし、会社もつくれなかったし、プロトタイプもできませんでした!
でも、結果的に妄想していた事業に関する仕事はできていたのでヨシとしたいと思います。
―おためしナガノしてよかったこと
・起業スタート期に移動費の心配をしなくてもよかった
これは本当にありがたい…!2拠点生活を開始したばかりのころは移動費が出る案件ばかりではなかったので、独立したてで余裕がないときに移動費のサポートがあるのはとっても助かりました。補助金の予算は半年で30万円なのですが、私は月に3~4回東京に行くこともあり、上限ギリッギリまで利用させていただきました。
・スムーズにシゴトするにはどのくらい東京に行けばいいか掴めた
2拠点生活はじめたころは月半分は東京にいることもありましたが、徐々に「これはオンラインMTGでイケる」「これはやっぱり足を運ばないとだめ」というのが掴めてきました。この実感には半年くらいかかるので、やっぱり助走期間としてのおためしナガノはありがたいです。
・長野県内のシゴトにつながった
2019年のおためしナガノのプログラムでは、地元企業向けに事業紹介をするページをつくるなど、マッチングにも意欲的でした。私もたまたまご縁をいただき、県内のお仕事を受注させていただきました。
・スムーズに移住ができる
期間中は県内のコワーキングいろいろ足を運んだのですが「おためしナガノ」の認知度も広がっているらしく、「おためしナガノの人=移住下手の人」ということでいろいろ誘ってくれたり、紹介してくれたりしてくださいました。(逆に「おためし」だからそのうち帰るんでしょ?というニュアンスで見られることも…無きにしもあらず)
最後に
東京でOLをしてたときは、満員電車や高層ビルでの勤務など、カラダに合わないことに無理をしていたので、精神的にも体力的にも何度も限界が訪れ、生きることが苦行めいていました。
でも、長野では、ふと窓に目を向ければ緑がみえて、風から季節を感じられる…、そんな「はたらきかた」が実現できています。
一方で「はたらきかた」が充実している長野ですが、ゆっくりのんびりしているので、飽きてしまうこともあるかもしれないし、感覚が鈍ってしまいそうな気がしています。だから、東京も必要。どっちも欲張ってます。
回し者ではないですがw、もし2拠点生活に興味があれば「おためしナガノ」、おすすめです。<2019年度分は募集終了しています>