会社をつくって丸12年が過ぎて思うこと
通帳残高が減り続けても、ゆずれなかった仕事の条件
2010年8月20日。
私の会社、エイル・ブランディング株式会社の誕生日です。
個人事業主だった私が法人化したのに大きな理由があったわけではありません。
起業してから「自分の仕事は自分で選べる」ということに感激したのも束の間、「やりたくないこともしないと生きていけない」という境地に陥ったのも事実。とにかくなんでもやろうと決めたけど、最低限の条件をひとつだけ、自分と交わしました。それは
依頼者(社)のビジネスが社会のためになっていること
これが私が胸をはって仕事をするための約束でした。
コミュニケーショやPRという仕事は、そこだけは間違ってはいけないと思っています。情報はとても怖いもので、人を幸せにもするし不幸にもする。正しくないことを正しいようにも伝えられるし。華美に表現することもできる。クライアントの発展と社会の豊かさ、そして自分自身の心身の平穏と成長の3輪を良い方向に動かす仕事をするには、この条件だけは外せなかったのです。
会社存続を助けたある技術
この条件だけは死守しなんとか会社を存続させたけど、正直、良い時もあれば悪い時も。。。ジェットコースター経営のまま、さらに数年が経過しました。
月日と共に社会情勢も、個人的な環境や状況もかなり変化する中で、特に力を入れて技術や経験を習得したことがあります。それはズバリ
情報を表現する力。つまり書く力です。
広報に携わっている人は、基本的にプレスリリースを書く機会が多いので、基本的な“正しい文章”は書けるはず。広報初心者時代って、先輩や上司から、プレスリリースが真っ赤になるほど赤入れされるので、イヤでも正しい文章力がつくんです。
プレスリリースって、マスコミ関係者の方に興味を持ってもらうことが目的。だからザックリいうと、キャッチーなタイトル、簡潔にまとまった要点、詳しい本文、問い合わせ先、が分かりやすくまとまっているということが大切になっていきます。広報って基本の文章力が身につくのでオススメです。
でもプレスリリース作成のみの仕事って、なかなかないんです。中小企業はリリース出す頻度もそこまで多くないですし。そこで、プレスリリース以外の“書くお仕事”をコツコツ増やしていきました。具体的には
メルマガ原稿
社内報
インタビュー記事
などなど。今では、そこにSNSのライティングやマーケティングも加わり、弊社にとっては大きなサービスの一つになっています。広報+ライティングで幅広く企業のコミュニケーションをサポートできるようになりました。
広報もライティングも正解がない
小説家、エッセイスト、記者、編集者、校閲者。
文章に携わる人は、書くことの専門家です。私も憧れと共に、とても遠い存在に感じていました。
でも今の時代、文章が無関係な人はいません。そして、表現しないで生きていくことも難しいです。プライベートでも、ビジネスでも、自分や自社の物語をしっかり表現することが求められています。
でも、それができる人は以外と少ないんです。だから、そこに仕事が生まれます。特に経営者は自分の考えや想いを言葉にできる人を探しています。経営者自身も自分の想いや考えを口にすることで、気づきや学びが生まれます。企業も自社の文化をコトバにできる人を求めています。
私も最初はとても小さな金額で書いていました。段々と納得できる金額まで交渉できるようになりました。
書くことは、決して簡単ではありません。でも、正解もありません。
表現することは、デザインやコピーと同様に、とてもクリエイティブな仕事だと私は思います。ひとつひとつ丁寧に、費用の説明も必要だとおもいます。そういう大切なことを端折ると、文字単価いくら、、、みたいな話になってしまうのだと思うのです。
文章がうまくなるための最適解
とはいえ、文章をうまくするってハードルが高いかもしれませんね。先ほどいった通り、「正解がない」ことが逆にハードルをあげているかもしれません。
うまくなる方法は、文章が上手な人に文章を見てもらうことです。
これが、最短で最適解かと思います!
別に現役の記者や編集者でなくてもいいんです。あなたが文章がうまいと思う人・・・会社の先輩、上司、同僚、などなど。文章や表現が上手な人って意外と身近にいるんです。
LINEやメールが読みやすいな、親しみやすいな、ついつい読んじゃうな、という人が思い浮かびませんか?その人にお願いしてみましょう。
12年後はアラフィフ⁈ 未来は如何に⁇
創業から13年、設立から12年経ち、12年後はどうなっているのかと思うと、全く想像もできません。
真面目に、勤勉に、コツコツとやっていくしかないと思っています。
そうそう、この12年間で変わらずにしてきたことが一つだけあります。
それは、お送りするご請求書に手書きのお手紙を添えること。
最近は請求書をメールで送るケースも増えてきましたが、今でも、郵送でお送りするご請求書には一筆箋を同封し、手書きで一言添えています。自己満足ですが私にとってはとても大事な儀式です。ご請求書をつくるときの感謝の気持ちを言葉で伝えること。初心にかえる瞬間です。
近い将来、税務上、請求書は電子化されるようなので、違った形でのコミュニケーションを他にみつけなくてはいけませんね!
もうジェットコースターとは言いませんが、まだまだ、まだまだな未熟な会社です。これからも、感謝を忘れず、技術を磨き、新しいことを学び、社会に還元していきたいと思います。
久々の更新。お読みいただき、ありがとうございました。
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